4. 給付金の区分を確かめる3つの手がかり

受け取る給付がどの区分にあたるかは、自治体の案内や支給要綱で確かめられます。見ておきたいのは次の3点です。

4.1 案内に「差押禁止等に関する法律」の記載があるか

法律で指定された物価高の給付金では、自治体の案内に法律の名前が書かれていることがあります。たとえば兵庫県西宮市では、2024年度の低所得世帯支援給付金について、この法律により差押禁止と非課税の対象になると案内していました。

この記載があれば、税金の計算にも国民健康保険料の計算にも入らない給付だと分かります。

4.2 支給が1回で終わるか

同じ自治体の給付でも、1回で支給が終わるものと、受給資格の認定を受けた後に年に何回か支給が続くものがあります。国税庁の質疑応答事例で雑所得とされたのは、認定の後は手続きなしに次の回が支給される仕組みの給付でした。

支給要綱で支給の時期があらかじめ複数回決められていて、2回目以降は手続きなしに支給されるなら、国税庁の事例と同じ形の給付といえます。

4.3 確定申告や住民税の申告が必要か

雑所得や、50万円を超える一時所得があると、申告が必要になる場合があります。自治体の案内に税金の扱いが書かれていなければ、給付の担当課か税務署で、所得の区分と申告が必要かどうかを聞いておくとよいでしょう。

5. 65歳以上の国民健康保険料と後期高齢者医療制度の保険料

65歳以上の人や、75歳以上で後期高齢者医療制度に加入している人も、保険料の所得割は前年の所得をもとに計算します。給付金の区分によって計算に入るかどうかが分かれる点は、国民健康保険料と同じです。

5.1 年金の15万円控除は給付金には使えない

65歳以上の人の国民健康保険料では、均等割の軽減を判定するときに、公的年金等の所得からさらに15万円を差し引きます。ただし、この控除は年金の所得に限ったもので、雑所得にあたる給付金には使えません。

年金の所得が軽減の基準に近い人は、給付金の雑所得が加わることで、判定が変わることもあるのです。

5.2 保険料が変わったら前年の所得を確かめる

窓口では「天引きの額が急に上がった」という相談もよく寄せられました。給付金を受け取った翌年度に保険料が変わったときも、まずは前年の所得の内訳を確かめてみてください。

計算に使われた所得が分からないときは、お住まいの市区町村の国民健康保険や後期高齢者医療制度の窓口で尋ねられます。

6. まとめにかえて

給付金を受け取ったときに住民税や国民健康保険料の計算に入るかどうかは、法律で非課税と定められているかどうかと、一時的な給付か手続きなしに支給が続く給付かで分かれます。法律で指定された物価高の給付金は税金も保険料もかけられず、自治体の1回限りの給付は50万円の特別控除の範囲なら所得になりません。

一方で、非課税の定めがなく、何回にも分けて支給される自治体の給付は雑所得となり、計算に入ります。中央区の2026年度の料率では、雑所得6万円で所得割が年7806円、軽減の境目にいる単身の人なら合計で年3万3268円増える試算でした。

給付を受け取るかどうかを保険料だけで決める必要はありません。区分が分からないときは、給付の担当課や国民健康保険の窓口、税務署で確かめておくと安心です。

参考資料

太田 彩子