日本学生支援機構の貸与奨学金は、返還が始まる前でも、まとめて前倒しで返す「繰上返還」ができます。口座振替なら手数料はかからず、有利子の第二種奨学金でも、繰り上げた期間の利子はかかりません。
日本学生支援機構は、2027年3月に満期で貸与が終わる人向けに、3月中の繰上返還の申込みスケジュールを公表しています。スカラネット・パーソナルで申し込むには口座振替(リレー口座)への加入が前提で、加入申込書で手続きする場合の締切は2026年12月末です。
この記事では、繰上返還の仕組みと、2027年3月に貸与が終わる人が3月中に繰上返還をするまでの日程を確認します。
1. 奨学金の繰上返還は手数料がかからず、全額か一部を前倒しで返せる
はじめに、日本学生支援機構の案内で、奨学金の繰上返還の基本を確認します。繰上返還は、貸与が終わって返還が必要になった奨学金について、返還期日が来ていない分を繰り上げて返す方法です。
1.1 奨学金の一部繰上返還は、繰り上げた分だけ返還期間が短くなり、翌月からの返還は通常どおり
繰上返還では、返還額の全額か一部を選べます。通常の返還と同じく登録している振替口座から引き落とされ、手数料はかかりません。
一部繰上返還を選ぶ場合は、繰り上げたい上限の金額か、繰り上げたい回数のどちらかを指定します。金額で申し込むと、その金額の範囲で繰り上げられる回数が計算され、金額が調整されます。
一部繰上返還をすると、繰り上げた分の返還期間が短くなります。翌月からの返還は通常どおり続き、毎月繰上返還をしたい場合は、そのつど申込みが必要です。
1.2 第二種奨学金は、繰上にあたる期間の利子がかからない
有利子の第二種奨学金では、繰上返還にあたる期間の利子はかかりません。ただし、据置期間の利子はかかります。
据置期間は、月賦返還の場合、貸与終了の翌月1日から初回の返還期日の前月27日までです。据置期間中に繰上返還をすると、繰上返還をする月の振替日までに元金に対して発生した利子がかかります。
在学猶予中の繰上返還には利子がかかりません。ただし、在学猶予が承認される前に申し込むと、利子のかかった繰上返還になります。
2. 2027年3月に貸与が終わる人は、3月中の繰上返還なら第二種奨学金でも利子がかからない
2027年3月に満期で貸与が終わる人は、返還が始まる前の2027年3月に繰上返還ができます。日本学生支援機構の「2027年3月卒業者の繰上返還について」で日程を確認します。
2.1 スカラネット・パーソナルでの申込みは2027年3月2日から3月16日まで、振替日は3月29日
スカラネット・パーソナルからの申込期間は、2027年3月2日午前8時から3月16日午前1時までです。返還は口座振替で、振替日は2027年3月29日です。
第二種奨学金の利子は、全額繰上返還・一部繰上返還ともにかかりません。申込期間内は土日・祝日も手続きでき、受付完了画面は印刷やスクリーンショットで保管しておくよう案内されています。
2.2 スカラネット・パーソナルで申し込むには、リレー口座への加入が前提になる
スカラネット・パーソナルから繰上返還を申し込むには、振替口座の登録が必要です。2027年3月の申込期間に間に合わせるための口座振替(リレー口座)の加入締切は、次のとおりです。
- 口座振替(リレー口座)加入申込書で手続きする場合:2026年12月末
- スカラネット・パーソナルで手続きする場合:2027年2月28日
締切までに加入していない場合は、スカラネット・パーソナルからは申し込めません。「繰上返還申込書」を2027年2月1日から3月10日必着で郵送し、払込取扱票で返すことになり、別に払込手数料がかかります。
2.3 一部繰上返還をしても、返還開始は2027年10月のまま
2027年3月に一部繰上返還をした場合、返還開始月は変わらず2027年10月です。繰上返還をした回数分、返還期間が短くなります。
なお、2027年3月に辞退や退学などで貸与が終わる場合は、3月の繰上返還はできず、4月以降から繰上返還ができるとされています。
奨学金の繰上返還は口座振替なら手数料がかからず、2027年3月に満期で貸与が終わる人は、3月29日の振替であれば第二種奨学金でも利子がかかりません。
スカラネット・パーソナルで申し込むには、リレー口座の加入が先です。加入申込書で手続きするなら2026年12月末が締切なので、学校から配られる書類と提出期日を確かめておくと準備しやすくなります。
ここからは、信託銀行で資産運用のご相談を受けてきた経験をもとに、繰上返還ができない場合と、繰り上げる金額の決め方を見ていきます。