ゆうちょ銀行に定期貯金を預けており、満期が近づいたときに、何か手続きをしないといけないのかと迷うことがあるかもしれません。預けている期間が長いぶん、預けたときに何を選んだのかを覚えていないこともあるでしょう。満期の日に何もしなかった場合、お金がどう扱われるかは、そのときに選んだ取扱いによって変わります。

さらに、ゆうちょ銀行は2026年11月9日から、通常貯金の金利を0.400%から0.500%に引き上げると案内しています。満期を迎えたお金を定期貯金に残すのか、通常貯金に移すのかを考えるうえでも、押さえておきたい動きです。

本記事では、ゆうちょ銀行の商品概要説明書やよくある質問をもとに、定期貯金の満期のあとの3つの扱い、何も指定していない場合の利率、満期の案内が届いたときの確かめ方、11月の金利の引き上げまでを順に見ていきます。満期のお金をどこに置くかを決めるときの手がかりにしてください。

1. 【ゆうちょの定期貯金】満期のあとの扱いは「継続」「再預入」「満期振替」の3つ

ゆうちょ銀行の「商品概要説明書 定期貯金」によると、定期貯金には、預入期間が過ぎたときの扱いとして3つの特約を付けることができます。

1つ目は継続預入(元利金継続)で、元金と利子を合わせて、同じ預入期間の定期貯金にもう一度預けます。2つ目は再預入(元金継続)で、元金だけを同じ期間の定期貯金に預け直し、利子は通常貯金に入れます。3つ目は満期振替預入で、元金と利子をすべて通常貯金に移します。

総合口座で持つ担保定期貯金は、とくに申し出をしていなければ、満期振替預入の扱いになります。また、預入期間が10年の定期貯金では、継続預入と再預入を選ぶことはできません。

継続預入と再預入は、何度でも続けられるわけではありません。預入期間ごとに回数と期間の上限があり、たとえば1年ものは9回・10年、3年ものは3回・12年、5年ものは1回・10年までです。この上限を過ぎたあとは、窓口で払い戻しができるとされ、担保定期貯金の場合は自動的に通常貯金に移されます。

2. 【何も指定していないと】定期貯金のまま、通常貯金を目安にした利率に

では、満期のあとの扱いを何も指定していない定期貯金は、どうなるのでしょうか。ゆうちょ銀行によると、満期を過ぎても、引き続き定期貯金として預かってもらえます。

ただし、満期を過ぎてからの利率は、通常貯金の利率を目安にしたものに変わります。利子の計算方法も変わり、毎年3月31日で区切って、4月1日に利子を元金に組み入れる形になります。

ゆうちょ銀行の「金利一覧」(2026年10月5日現在)によると、通常貯金の金利は0.400%、1年の定期貯金は0.500%です。満期を過ぎたままにしておくと、定期貯金に預け直した場合の利率は適用されません。満期の日を過ぎたままになっていないか、手元の通帳や証書で一度確かめておきたいところです。

3. 【自動継続なら】継続した時点の店頭の利率が使われる

継続預入や再預入で自動的に預け直した場合の利率について、ゆうちょダイレクトの「担保定額・定期貯金 各項目の満期時の取扱い」では、継続した時点で店頭に表示されている利率になると案内されています。最初に預けたときの利率が、ずっと続くわけではありません。

商品概要説明書では、預け入れたときの利率を、その預入期間のあいだの約定利率とするとされています。継続のたびに、その時点の利率で次の期間が始まると考えると分かりやすいでしょう。金利が上がっている時期には前回より高い利率になることもあり、反対に下がることもあります。

4. 【満期の案内が届いたら】「元金及び利子のお取扱い等」の欄を確かめる

ゆうちょ銀行からは、満期についての案内として「定額・定期貯金に関する満期等のご案内」が、はがきや封書で届きます。ゆうちょ銀行によると、手続きが必要かどうかは、この案内の「元金及び利子のお取扱い等」欄で確かめられます。

この欄に「お手続きは不要です」と書かれている場合のほか、「自動継続いたします」や「通常貯金へ入金いたします」と書かれている場合も、手続きはいりません。それ以外で窓口に出向いて手続きをするときは、満期を迎えた定額・定期貯金の証書、お届け印、本人であることを確かめられる書類を持っていきましょう。

案内を受け取ったら、封を開けたまま置いておかず、どの扱いになっているのかを先に確かめておくと、満期の日に慌てずに済みます。案内に書かれた扱いが、預けたときに自分が選んだつもりの扱いと同じかどうかも、あわせて見ておくとよいでしょう。

ここまでをまとめると、ゆうちょの定期貯金の満期のあとの扱いには、継続預入・再預入・満期振替預入の3つがあります。何も指定していない場合は、満期を過ぎても定期貯金として預かってもらえる一方で、利率は通常貯金の利率を目安にしたものに変わります。手元の通帳や証書、満期の案内で、自分の定期貯金がどの扱いになっているかを確かめておくことが大切です。

宮野 茉莉子
定期貯金は、原則として満期まで預けておくお金です。そのぶん、満期のときにどうなるのかを、預けた本人も細かくは覚えていないことがあります。満期のあとの扱いは、継続して預け直すのか、通常貯金に移すのか、何も指定しないのかで、その後の利率や利子の付き方が変わります。金利が動いている時期ほど、この違いは目立ちやすくなるでしょう。案内が届いてから考えるのではなく、通帳や証書を見て、いま自分の定期貯金がどの扱いになっているのかを先に確かめておくと、満期のお金の行き先を落ち着いて決められます。総合口座で持つ定期貯金と証書で持つ定期貯金では、何もしなかったときの扱いが違うため、両方を持っている方は1つずつ確かめておきましょう。