金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」では、40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額の中央値が500万円と、前年の250万円から2倍になりました。

ファイナンスメディア株式会社が2026年10月1日に発表した「物価高と家計に関する意識調査」(348名が回答)では、物価高対策で「貯蓄・投資を減らした」人が10.1%です。

教育費や住宅ローンが重なる40歳代は、手取りの何割を回せているのでしょうか。J-FLECの調査では、金融資産を保有する40歳代で手取りから振り分けた世帯は46.0%、その平均は手取りの37%でした。本記事では、内訳を前年と比べて確認します。

1. 40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は平均1486万円・中央値500万円

まずは、世帯主が40歳代の二人以上世帯が持つ金融資産を、金融資産を保有していない世帯も含めた分布で確認します。40歳代の回答は1052世帯です。

※金融資産保有額には、預貯金のほか株式や投資信託、生命保険なども含まれます。預貯金は運用または将来の備えにあてている分で、日常的な出し入れ・引落しに備えている分は含まれません。

40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は、金融資産非保有が18.8%でもっとも多く、3000万円以上が13.1%で続きました1/2

金融経済教育推進機構の家計の金融行動に関する世論調査2025年をもとに、世帯主が40歳代の二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)の分布を横棒グラフで並べた図。金融資産非保有18.8%、100万円未満10.0%、3000万円以上13.1%など。平均1486万円、中央値500万円

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」二人以上世帯調査をもとにLIMO編集部作成

40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額の分布は、次のとおりです(「〜」の区分は下限以上・上限未満)。

  • 金融資産非保有:18.8%
  • 100万円未満:10.0%
  • 100〜200万円:6.2%
  • 200〜300万円:5.1%
  • 300〜400万円:4.4%
  • 400〜500万円:2.6%
  • 500〜700万円:7.3%
  • 700〜1000万円:6.1%
  • 1000〜1500万円:9.7%
  • 1500〜2000万円:6.5%
  • 2000〜3000万円:8.2%
  • 3000万円以上:13.1%
  • 無回答:2.1%

1.1 40歳代の金融資産保有額の中央値は、前年の250万円から500万円に上がった

J-FLECの2024年の調査では、40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は平均944万円、中央値250万円でした。2025年は平均1486万円、中央値500万円で、中央値は2倍になっています。

金融資産を保有していない世帯の割合は、25.7%から18.8%に下がりました。

1.2 金融資産を保有している40歳代の世帯に限ると、中央値は828万円

金融資産を保有していない世帯を除き、保有している世帯だけで見ると、40歳代の金融資産保有額は平均1840万円、中央値828万円です。

どちらの数字で比べるかによって受け止め方が変わるため、わが家と比べるときは「保有していない世帯を含むかどうか」をそろえておきます。

2. 40歳代で年間手取り収入から金融資産に振り分けた世帯は46.0%

同じ調査では、金融資産を保有している世帯に、年間の手取り収入のうちどれだけを金融資産に振り分けたかをたずねています。40歳代では854世帯の回答です。

手取り収入から金融資産に振り分けた世帯の割合は年代が上がるほど下がり、40歳代は46.0%、振り分けた世帯の平均は手取りの37%でした2/2

金融経済教育推進機構の家計の金融行動に関する世論調査2025年をもとに、金融資産を保有する二人以上世帯のうち年間手取り収入から金融資産に振り分けた世帯の割合と、振り分けた世帯の平均の割合を世帯主の年代別に並べた図。20歳代59.0%・平均47%、30歳代50.2%・平均40%、40歳代46.0%・平均37%、50歳代41.9%・平均34%、60歳代33.0%・平均30%、70歳代24.0%・平均32%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年」二人以上世帯調査をもとにLIMO編集部作成

世帯主の年代別に、手取り収入から金融資産に振り分けた世帯の割合と、振り分けた世帯の平均の割合は次のとおりです。

  • 20歳代:59.0%(平均47%)
  • 30歳代:50.2%(平均40%)
  • 40歳代:46.0%(平均37%)
  • 50歳代:41.9%(平均34%)
  • 60歳代:33.0%(平均30%)
  • 70歳代:24.0%(平均32%)

2.1 40歳代で金融資産への振り分けを「全くしなかった」世帯は54.0%

40歳代で手取り収入から金融資産に振り分けた世帯は46.0%で、残りの54.0%は金融資産を保有するための振り分けを全くしなかったと答えています。

振り分けた世帯の割合は、20歳代の59.0%から年代が上がるにつれて下がり、70歳代では24.0%でした。

2.2 振り分けた40歳代の世帯の平均は手取りの37%、前年の26%から上がった

手取り収入から金融資産に振り分けた40歳代の世帯に限ると、振り分けた割合の平均は37%でした。2024年の調査では26%です。

振り分けた割合の区分を見ると、「35%以上」が20.7%ともっとも多く、2024年の11.0%から上がりました。40歳代の金融資産保有世帯の分布は次のとおりです(「〜」の区分は下限以上・上限未満)。

  • 5%未満:1.4%
  • 5〜10%:2.8%
  • 10〜15%:6.6%
  • 15〜20%:1.8%
  • 20〜25%:7.5%
  • 25〜30%:1.1%
  • 30〜35%:4.2%
  • 35%以上:20.7%
  • 振り分けを全くしなかった:54.0%

平均の37%は、振り分けをした世帯だけで計算した数字です。全くしなかった世帯を含めた平均ではない点に注意が必要です。

40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は中央値500万円で、前年の250万円から上がりました。手取り収入から金融資産に振り分けた世帯は46.0%で、振り分けた世帯の平均は手取りの37%です。

わが家の割合は、1年間の手取り収入と、同じ1年間に増えた預貯金や積立投資の額を並べると計算できます。源泉徴収票と通帳の記録が手元にあれば確かめられます。

ここからは、振り分けた先の預貯金と投資の割合や、世帯の年間収入による違いを見ていきます。

熊谷 良子

振り分けの割合は、感覚で答えると実際より多くも少なくも見積もりがちです。

源泉徴収票の手取りに近い金額と、1年分の通帳や積立の記録を並べて、一度数字で確かめておくと、来年の目安を家族で決めやすくなります。