高校生の子どもがいる家庭では、授業料に通学費、部活動の費用と出費が重なり、児童手当がどこまで支えになるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
2026年4月から高等学校等就学支援金の制度が改正され、所得制限が撤廃されました。私立高校(全日制等)の支給上限額は年45万7200円に引き上げられています。
この記事では、高校生年代の児童手当の額と支給月を確認したうえで、改正後の就学支援金の上限額と、子ども1人あたりの公的な支援を合計するといくらになるかを見ていきます。
1. 高校生年代の児童手当は月1万円、第3子以降は月3万円
まずは児童手当の基本を、こども家庭庁の案内をもとに高校生年代の子どもに絞って整理します。
1.1 児童手当の対象は18歳になった後の最初の3月31日まで
児童手当は、0歳から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもを養育している人に支給されます。
高校に通っているかどうかではなく年齢で決まるため、この年齢の子どもは「高校生年代」と呼ばれます。2024年10月分から所得制限が撤廃され、支給の対象も高校生年代まで延びました。
1.2 児童手当の月額は3歳以上から高校生年代まで1万円
児童手当の月額(子ども1人あたり)は次のとおりです。
- 3歳未満:1万5000円(第3子以降は3万円)
- 3歳以上から高校生年代まで:1万円(第3子以降は3万円)
高校生年代の子どもの場合、第1子・第2子なら年12万円、第3子以降なら年36万円になります。
第3子以降かどうかは、上の子から数えて3人目以降かで決まります。22歳になった後の最初の3月31日までの上の子も、親などが経済的な負担をしていれば数に入り、その場合は確認書の提出が必要です。
1.3 児童手当の支給は偶数月で、12月は10月分と11月分
児童手当は2月・4月・6月・8月・10月・12月の偶数月に、前月分までの2か月分がまとめて支給されます。高校生年代の第1子・第2子なら、1回の支給は2万円です。
次の支給は12月で、10月分と11月分が振り込まれます。申請先は住んでいる市区町村で、公務員の場合は勤務先です。
2. 高等学校等就学支援金は2026年4月から所得制限なし、私立の全日制等は上限年45万7200円
高等学校等就学支援金は、高校の授業料に充てる国の支援で、返済は不要です。文部科学省の案内をもとに、2026年4月からの変更点を確認します。
2.1 高等学校等就学支援金の支給上限額は学校の種類で決まる
改正後の支給上限額(年額)は、学校の種類ごとに次のとおりです。
- 公立高校(全日制等):11万8800円
- 国立高校(全日制等):11万5200円
- 私立高校(全日制等):45万7200円
- 私立高校(通信制):33万7200円
就学支援金は授業料に充てられるもので、支給上限額は授業料の支援の上限です。
2.2 2025年度までは私立高校の上限額39万6000円に年収目安があった
2025年度までの制度では、私立高校(全日制等)の支給上限額は年39万6000円で、対象は年収目安590万円未満の世帯でした。
2026年4月からは所得制限が撤廃され、日本国籍の生徒などは世帯の年収にかかわらず、私立高校(全日制等)で年45万7200円まで支援を受けられるようになりました。日本国籍以外の生徒には国籍・在留資格などの要件があり、在校生も含めて申請の手続きが必要です。
2.3 高校生年代の子ども1人あたり、児童手当と合わせた支援は私立の第1子・第2子で年57万7200円まで
児童手当の年額と就学支援金の支給上限額を足すと、高校生年代の子ども1人あたりの公的な支援は次のようになります。就学支援金は、授業料が支給上限額以上の場合の額です。
高校生年代の子ども1人あたりの児童手当と高等学校等就学支援金の支給上限額(年額)1/2
出所:こども家庭庁「児童手当制度のご案内」、文部科学省「高等学校等就学支援金制度に関するQ&A」を参考にLIMO編集部作成
- 公立高校(全日制等)・第1子/第2子:23万8800円(児童手当12万円+就学支援金11万8800円)
- 私立高校(全日制等)・第1子/第2子:57万7200円(児童手当12万円+就学支援金45万7200円)
- 公立高校(全日制等)・第3子以降:47万8800円(児童手当36万円+就学支援金11万8800円)
- 私立高校(全日制等)・第3子以降:81万7200円(児童手当36万円+就学支援金45万7200円)
ただし、2つはお金の流れが違います。児童手当は受給者の口座に振り込まれますが、就学支援金は学校の設置者が生徒に代わって受け取り、授業料に充てます。
高校生年代の児童手当は第1子・第2子で年12万円、私立高校(全日制等)の就学支援金は2026年4月から世帯の年収にかかわらず年45万7200円が上限です。
就学支援金の申請は、学校から配られる案内に沿って行います。日本国籍の生徒は、学校からIDの案内があればオンライン申請システム「e-Shien」でも手続きができるので、届いた書類で期限を確かめておきましょう。
ここからは、就学支援金が授業料とどう差し引きされるかと、授業料以外にかかる教育費を文部科学省の調査で見たうえで、高校3年間の児童手当の使い方を考えます。
就学支援金は学校に直接入るため、家計では受け取った実感が持ちにくい支援です。授業料の負担が軽くなった分、児童手当を進学の準備に回せないか、一度家計を見直してみてはいかがでしょうか。
