国税庁は2026年9月、民間の会社で働く人の1年間の給与をまとめた「民間給与実態統計調査」の令和7年分の結果を公表しました。前の年と比べてどう動いたのか、男女別や正社員・正社員以外ではいくらなのかが分かる、最新の資料です。

毎年この時期にニュースが発表されると、「日本の会社員の平均年収は、今年はいくらになったのか」が気になる方も多いのではないでしょうか。自分の年収が全体のなかでどのあたりにあるのかも、あわせて知りたいところです。

平均の金額だけでなく、年収がいくらの人が何人いるのかという表も載っています。平均だけを見ていると、自分の年収との距離がつかみにくいこともあるでしょう。平均と自分の年収を並べる前に、どんな人が数えられているのかも知っておきたいところです。

今回は、令和7年分の平均年収を一覧で確かめ、年収400万円を超える人の割合なども順に見ていきます。

1. 【日本の平均年収】最新は487万円。5年続けて前年を上回る

まずは、1年を通じて勤務した人の平均年収を確かめます。

国税庁の「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、令和7年の1人あたりの平均給与は487万円でした。この平均の対象になっている、1年を通じて勤務した人は5163万人です。前の年と比べて1.9%、9万1000円の増加です。

ここでの給与は、1年間に受け取った給料・手当と賞与を合わせた金額で、税金などを差し引く前のものです。487万円の内訳は、給料・手当が412万円、賞与が75万円でした。給料・手当に対する賞与の割合は18.2%です。

平均給与は、令和3年分から5年続けて前の年を上回っています。1年を通じて勤務した人の平均年齢は47.3歳、平均の勤続年数は12.5年です。なお、年の途中で働き始めた人などを含めた給与所得者は、令和7年12月31日時点で6080万人で、民間の事業所が1年間に支払った給与の総額は247兆6479億円でした。

2. 【男女別・雇用形態別の平均年収】男性597万円、女性342万円

次に、男女別と、正社員・正社員以外の平均年収を見てみましょう。

男女別の平均給与は、男性が597万円、女性が342万円でした。前の年と比べると、男性は1.7%、女性は2.6%増えています。1年を通じて勤務した人は、男性が2934万人、女性が2229万人です。内訳を男女別に見ると、給料・手当は男性501万円・女性295万円、賞与は男性96万円・女性47万円でした。平均年齢は男性47.5歳・女性47.1歳、平均の勤続年数は男性14.1年・女性10.4年です。

働き方別では、正社員(正職員)が559万円、正社員(正職員)以外が210万円でした。前の年と比べると、正社員は2.6%、正社員以外は1.6%増えています。男女別に分けると、正社員は男性623万円・女性444万円、正社員以外は男性270万円・女性179万円です。

同じ「平均年収」でも、男女や雇用形態などで見ると金額はかなり変わります。平均年収には違いが見られ、それには働き方や年齢、勤め先の規模など、さまざまな理由が考えられるでしょう。自分と近い区分の数字を選んで見ることが、実際の姿に近づく手がかりになりそうです。

宮野 茉莉子
平均年収のニュースを見ると、自分の年収と比べて気持ちが揺れることもあるかもしれません。

ただ、ここでの平均は、パートで働く人から役員まで、さまざまな働き方の人をまとめて出した数字です。平均は、金額の高い一部の人に引っぱられて、人数のいちばん多い区分より高めに出やすい数字です。

年収は、働き方や年代、勤め先の規模などによっても変わります。数字を見るときは、自分に近い条件の数字を探すところから始めてみてください。

大切なのは、平均との距離よりも、自分に近い働き方や年代の数字を知ったうえで、これからの暮らしを考えることです。

次のページでは、年収がいくらの人がどれくらいいるのかという分かれ方と、ここ数年の動きを見ていきます。