「年収1000万円」と聞くと、ひとつの大台のように感じる方も多いのではないでしょうか。実際に年収が1000万円を超える人は、会社で働く人のうち、どれくらいいるのでしょうか。

国税庁が2026年9月に公表した「民間給与実態統計調査」の令和7年分には、年収の金額ごとに何人いるのかをまとめた表があります。1000万円を超える人の人数や割合も、この表から確かめられます。令和7年分の、いちばん新しい数字です。

あわせて、年収の区分ごとに、どれくらいの所得税が納められているのかも載っています。男女別や勤め先の規模別に見た人数の分かれ方も、気になるところでしょう。表を見ると、人数の割合と税額の割合は同じではありません。数字で確かめておくと、大台のイメージとの違いも見えてきます。

今回は、年収1000万円を超える人の割合を最新の統計で確かめていきましょう。

所得税額との関係や、ここ5年の動きも準に詳細についてみていきましょう。

1. 【年収1000万円超の人数と割合】令和7年分は339万5000人、全体の6.6%

まずは、年収1000万円を超える人が全体の何%にあたるのかを、給与の区分ごとの表で確かめます。

1.1 【給与階級別の人数と所得税額】

給与階級別にみた人数・給与総額・所得税額(令和7年分)1/2

給与階級別にみた人数・給与総額・所得税額

出所:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」第16表・第21表をもとにLIMO編集部作成

国税庁の令和7年分の民間給与実態統計調査で、1年を通じて勤務した給与所得者5163万1000人を給与の区分ごとに見ると、年収1000万円を超える人は339万5000人でした。全体の6.6%にあたります。

内訳は、1000万円超1500万円以下が242万2000人(4.7%)、1500万円超2000万円以下が61万人(1.2%)、2000万円超2500万円以下が16万7000人(0.3%)、2500万円超が19万6000人(0.4%)です。1000万円を超える人の7割あまりは、1000万円超1500万円以下の区分に入っています。なお、1000万円のすぐ手前の900万円超1000万円以下は126万6000人(2.5%)、800万円超900万円以下は183万4000人(3.6%)でした。

ここでの年収は、給料や手当、賞与を1年分足した、税金や社会保険料が引かれる前の金額です。およそ15人に1人が、年収1000万円を超えている計算になります。

2. 【男女別の年収1000万円超】男性は299万9000人、女性は39万8000人

次に、年収1000万円を超える人を男女別に見てみましょう。1年を通じて勤務した人は、男性が2933万7000人、女性が2229万4000人です。

男性で年収1000万円を超える人は299万9000人で、男性全体の10.2%でした。内訳は、1000万円超1500万円以下が213万5000人、1500万円超2000万円以下が53万9000人、2000万円超2500万円以下が14万7000人、2500万円超が17万8000人です。

女性で年収1000万円を超える人は39万8000人で、女性全体の1.8%でした。内訳は、1000万円超1500万円以下が28万8000人、1500万円超2000万円以下が7万1000人、2000万円超2500万円以下が2万1000人、2500万円超が1万8000人です。

男女別の人数の分かれ方には、働き方や勤続年数、年齢など、さまざまな理由が考えられるでしょう。

宮野 茉莉子
この大台は、目標にされることも多い金額です。

ただ、ここでの年収は、税金や社会保険料が引かれる前の金額です。実際に使えるお金は、ここから所得税や住民税、社会保険料が差し引かれたあとの手取りになります。手取りの金額は、扶養する家族の有無などによっても変わることがあります。

同じ年収でも、共働きかどうかや子どもの人数などで、家計のゆとりは違ってきます。数字を見るときは、自分の家計に置きかえて考えてみることも大切です。

表に出ている年収に、手元に残るお金や毎月の支出を重ねてみると、数字の見え方も変わってくるのではないでしょうか。

次のページでは、年収の区分ごとの所得税額と、勤め先の規模別の割合、ここ数年の動きを見ていきます。