日本銀行が2026年9月17日に公表した資金循環統計(2026年第2四半期速報)で、家計の定期性預金の動きが変わってきたことが分かりました。
2024年度は定期性預金から6兆3309億円が流出していましたが、2025年度は4兆7007億円の流入に転じています。手元の現金は2年度続けて減りました。
この記事では、2026年6月末の家計の現金・預金の内訳と、定期性預金・現金・流動性預金の資金の出入りを、年度と四半期で確認します。
1. 資金循環統計でみる家計の現金・預金は、2026年6月末に1131兆5943億円
まず、資金循環統計で家計の現金・預金がどれくらいあるのかを確認します。
1.1 家計の金融資産2519兆1289億円のうち、現金・預金は44.9%
2026年6月末の家計の金融資産は2519兆1289億円でした。このうち現金・預金は1131兆5943億円で、金融資産全体の44.9%を占めています。
資金循環統計の家計には、会社員などの世帯のほか、個人で事業を営む個人企業も含まれています。
1.2 家計の現金・預金の内訳は、流動性預金が59.2%、定期性預金が31.3%
家計の現金・預金1131兆5943億円を内訳でみると、いちばん多いのは普通預金などの流動性預金で、定期預金などの定期性預金がこれに続きます。
【家計の現金・預金の内訳(2026年6月末)】
- 流動性預金:669兆5883億円(59.2%)
- 定期性預金:354兆4246億円(31.3%)
- 現金:99兆8357億円(8.8%)
- 外貨預金:7兆7424億円(0.7%)
- 譲渡性預金:33億円(0.0%)
割合は、現金・預金の合計1131兆5943億円に占める割合です。流動性預金は定期性預金の約1.9倍あります。
2. 家計の定期性預金は2025年度に4兆7007億円の資金流入、前年度は6兆3309億円の流出
残高だけでは、お金がどちらに動いているかは分かりません。資金循環統計の「金融取引」で、家計の定期性預金に入ったお金と出たお金の差を見ます。
2.1 定期性預金は、年度で見ると流出から流入に転じた
家計の定期性預金は、2024年度に6兆3309億円の流出でした。2025年度は4兆7007億円の流入です。
暦年で見ても、2024年は9兆5472億円の流出、2025年は3兆2291億円の流入でした。
2.2 四半期では、2025年4〜6月期と7〜9月期にそれぞれ2兆円を超える流入
2025年1月から2026年6月までの6つの四半期を並べました。
【家計の定期性預金の資金の出入り(マイナスは流出)】
- 2025年1〜3月期:マイナス1兆5517億円
- 2025年4〜6月期:2兆2187億円
- 2025年7〜9月期:2兆6369億円
- 2025年10〜12月期:マイナス748億円
- 2026年1〜3月期:マイナス801億円
- 2026年4〜6月期:7168億円
2025年4月から2026年3月までの4つの四半期を足すと、2025年度の4兆7007億円になります。2026年4〜6月期も7168億円の流入でした。
3. 家計の現金は2025年度に1兆6298億円減り、流動性預金は2兆5827億円増えた
定期性預金以外の、現金と流動性預金の動きも確認しておきます。
3.1 家計の現金は2年度続けて減少
家計が持つ現金は、2024年度に3兆4730億円、2025年度に1兆6298億円減りました。2026年4〜6月期も4653億円の減少です。
2026年6月末の家計の現金は99兆8357億円で、現金・預金の8.8%にあたります。
3.2 流動性預金は2025年度に2兆5827億円の流入
普通預金などの流動性預金は、2024年度に10兆2580億円、2025年度に2兆5827億円の流入でした。2026年4〜6月期は5兆5264億円の流入です。
2025年度の流入額を比べると、定期性預金の4兆7007億円が流動性預金の2兆5827億円を上回りました。
家計の現金・預金は2026年6月末に1131兆5943億円で、このうち定期性預金は354兆4246億円です。2025年度は、定期性預金への流入が4兆7007億円と、普通預金などの流動性預金への流入より多くなりました。
自分の家計で同じ動きがあったかは、通帳や銀行アプリで、1年前と今の普通預金と定期預金の残高を並べると確かめられます。
ここからは、統計上の預金の分け方と、自分の預金の割合を家計全体と比べる見方を考えます。
統計の数字は家計全体の合計なので、一人ひとりの預け方とは違います。それでも、全体でお金が定期性預金に移っているかどうかは、自分の預け方を見直すきっかけになります。まずは自分の普通預金と定期預金の残高を並べてみてください。
