1. 【年金】10月15日の支給日を前に、70歳代と80歳代の平均年金月額を比べる

10月15日(木)は年金の支給日です。年金は偶数月の15日に前月までの2か月分が支払われ、10月は8月分と9月分が振り込まれます。

内閣府が令和5年11月に行った「生活設計と年金に関する世論調査」によると、将来公的年金をいくら受け取れるのかについて「考えたことがある」と答えた人は70.2%でした。ただし18〜29歳では45.2%にとどまり、「考えたことがない」の52.7%を下回っています。

「考えたことがある」人の割合は、30〜39歳の58.6%、40〜49歳の63.3%、50〜59歳の74.9%と年代が上がるほど高くなり、60〜69歳では88.1%にのぼりました。70歳以上は71.7%です。

年金額を考えたきっかけとして「老齢年金を受給できる年齢になったとき」を挙げた人は、50〜59歳では12.0%でしたが、60〜69歳では49.6%に増えています。

ここでは、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」をもとに、70歳代と80歳代で平均年金月額がどう違うのかを比べます。数字は令和6年度末時点のもので、10月15日に支給される令和8年度の年金額とは年度が違う点に注意してください。

1.1 年齢別の平均年金月額

厚生労働省の資料には、年齢ごとの老齢年金の平均月額をまとめた表があります。令和6年度末時点で、それぞれの年齢の人が受け取っている年金の平均を並べたものです。

同じ人が年を重ねるにつれて年金額がどう変わったかを示す表ではありません。そのときの70歳の人、80歳の人の平均を横に並べて比べる資料です。

2. 厚生年金の平均年金月額は80歳代のほうが高い

まず、厚生年金の平均年金月額から見ていきます。ここでの厚生年金は厚生年金保険(第1号)の老齢年金で、金額には老齢基礎年金も含まれています。

70歳代と80歳代の厚生年金・国民年金の平均年金月額(5歳刻み)1/2

令和6年度末時点の厚生年金(第1号)の男女計・男子・女子と国民年金の平均年金月額を、70〜74歳から90歳以上まで5歳刻みで並べた表

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」を参考にLIMO編集部作成

【厚生年金(男女計)】

  • 70〜74歳:14万7730円
  • 75〜79歳:15万1377円
  • 80〜84歳:15万7689円
  • 85〜89歳:16万5486円
  • 90歳以上:16万4027円

【厚生年金(男子)】

  • 70〜74歳:16万2232円
  • 75〜79歳:16万9872円
  • 80〜84歳:18万1340円
  • 85〜89歳:19万7343円
  • 90歳以上:21万489円

【厚生年金(女子)】

  • 70〜74歳:11万4817円
  • 75〜79歳:11万1901円
  • 80〜84歳:11万2286円
  • 85〜89歳:11万6318円
  • 90歳以上:11万9669円

【国民年金(男女計)】

  • 70〜74歳:6万339円
  • 75〜79歳:5万9346円
  • 80〜84歳:5万8454円
  • 85〜89歳:5万9066円
  • 90歳以上:5万5633円

2.1 70歳代前半は14万7730円

厚生年金の男女計を5歳刻みで見ると、70〜74歳は14万7730円、75〜79歳は15万1377円です。80〜84歳は15万7689円、85〜89歳は16万5486円で、70歳代のどちらの区分よりも80歳代のほうが高くなっています。

いちばん低い70〜74歳と、いちばん高い85〜89歳の差は月1万7756円となりました。90歳以上は16万4027円で、85〜89歳をわずかに下回ります。

2.2 1歳刻みでは73歳の14万5583円が最も低い

70歳から89歳までを1歳刻みで見ると、最も低いのは73歳の14万5583円です。75歳から79歳は15万円台で推移し、80歳の15万3729円から86歳の16万5577円までは、年齢が上がるごとに高くなっています。

89歳は16万6767円で、70歳から89歳のなかで最も高い金額です。

3. 国民年金の平均年金月額は70歳代のほうが高い

一方、国民年金の平均年金月額は、厚生年金とは反対に70歳代のほうが高くなっています。1歳刻みの金額を、厚生年金と並べて確認します。

70歳から89歳までの厚生年金と国民年金の平均年金月額(1歳刻み)2/2

令和6年度末時点の70歳から89歳までの平均年金月額を1歳刻みで示した棒グラフ。厚生年金(第1号・男女計)は80歳代にかけて高くなり、国民年金(男女計)は70歳から下がっていく

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報(令和6年度)」を参考にLIMO編集部作成

【厚生年金(男女計・1歳刻み)】

  • 70歳:15万455円
  • 71歳:14万8371円
  • 72歳:14万6858円
  • 73歳:14万5583円
  • 74歳:14万7774円
  • 75歳:15万1410円
  • 76歳:15万1241円
  • 77歳:15万962円
  • 78歳:15万862円
  • 79歳:15万3115円
  • 80歳:15万3729円
  • 81歳:15万5460円
  • 82歳:15万7744円
  • 83歳:15万9994円
  • 84歳:16万2555円
  • 85歳:16万3947円
  • 86歳:16万5577円
  • 87歳:16万5557円
  • 88歳:16万6200円
  • 89歳:16万6767円

【国民年金(男女計・1歳刻み)】

  • 70歳:6万1011円
  • 71歳:6万770円
  • 72歳:6万234円
  • 73歳:6万32円
  • 74歳:5万9813円
  • 75歳:5万9659円
  • 76歳:5万9555円
  • 77歳:5万9349円
  • 78歳:5万9124円
  • 79歳:5万8676円
  • 80歳:5万8623円
  • 81歳:5万8269円
  • 82歳:5万8003円
  • 83歳:5万7857円
  • 84歳:5万9675円
  • 85歳:5万9425円
  • 86歳:5万9228円
  • 87歳:5万9204円
  • 88歳:5万8756円
  • 89歳:5万8572円

3.1 5歳刻みでは70〜74歳が最も高い

国民年金の男女計を5歳刻みで見ると、70〜74歳は6万339円、75〜79歳は5万9346円です。80〜84歳は5万8454円、85〜89歳は5万9066円で、70歳代と80歳代のなかでは70〜74歳が最も高く、80〜84歳が最も低くなっています。

なお、90歳以上は5万5633円で、70〜74歳より月4706円低い金額です。

3.2 1歳刻みでは70歳の6万1011円が最も高い

1歳刻みでは、70歳の6万1011円から79歳の5万8676円まで、年齢が上がるにつれて少しずつ下がっています。80歳代では83歳の5万7857円が最も低く、84歳は5万9675円と高くなります。

令和6年度末時点の平均年金月額で比べると、厚生年金は80歳代、国民年金は70歳代のほうが高いという逆の結果になりました。自分の年金額は、日本年金機構から届く年金振込通知書などで確かめられます。