NHKの受信料は、生活保護を受けている世帯や、障害のある家族がいて世帯全員が市町村民税非課税の世帯などは全額が、重度の障害のある人が世帯主の世帯などは半額が免除されます(申請が必要です)。

NHKの「受信契約数統計要覧」によると、令和7年度末(2026年3月末)の受信契約は4346万5735件でした。このうち受信料が全額免除になっている契約は313万6410件、半額免除は54万6353件です。

この記事では、受信契約全体と全額免除の件数を前年度末と比べたうえで、全額免除・半額免除の内訳を確認します。

1. NHKの受信契約は令和7年度末で4346万5735件、前年度末から27万6018件減った

NHKの受信契約は、令和6年度末の4374万1753件から27万6018件減り、令和7年度末は4346万5735件になりました。まずは有料の契約と、受信料が無料になる全額免除の契約に分けて見ていきます。

1.1 受信料を支払う有料の契約は4032万9325件、前年度末から34万4708件減少

受信料を支払う有料の契約は4032万9325件で、前年度末の4067万4033件から34万4708件減りました。

受信契約全体の減少(27万6018件)より、有料の契約の減少のほうが大きくなっています。

1.2 受信料が無料になる全額免除の契約は313万6410件、6万8690件増えた

一方、受信料が無料になる全額免除の契約は313万6410件で、前年度末の306万7720件から6万8690件増えました。受信契約全体に占める割合は7.2%です。

半額免除の54万6353件(前年度末から3645件増)を合わせると、免除の契約は368万2763件になり、受信契約全体の8.5%にあたります。

受信料の免除は、NHKが自由に決めているわけではありません。放送法第64条は、免除について次のように定めています。

協会は、あらかじめ、総務大臣の認可を受けた受信料の免除の基準によるのでなければ、第一項の規定により受信契約を締結した者から徴収する受信料を免除してはならない。

出所:e-Gov法令検索「放送法」第64条第4項

2. NHK受信料の全額免除313万6410件の内訳、最多は公的扶助受給者の103万1620件

全額免除の契約は、総務大臣の認可を受けた「日本放送協会受信料免除基準」の区分ごとに集計されています。NHK受信料の全額免除313万6410件を区分別に並べると、次のとおりです。

NHK受信料の全額免除は、公的扶助受給者が3割を超える1/2

NHK受信料の全額免除313万6410件を区分別に並べた横棒グラフ。公的扶助受給者が103万1620件で最も多い

出所:NHK「受信契約数統計要覧」(令和8年3月末現在)を参考にLIMO編集部作成

【全額免除の区分別の件数(令和7年度末)】

  • 公的扶助受給者:103万1620件
  • 市町村民税非課税の身体障害者:60万44件
  • 学校:51万539件
  • 社会福祉事業施設:28万2287件
  • 社会福祉施設等入所者:22万4627件
  • 年間収入が一定額以下等の別住居の学生:18万3554件
  • 市町村民税非課税の精神障害者:16万1710件
  • 市町村民税非課税の知的障害者:5万9670件
  • 児童福祉施設:5万6032件
  • 身体障害者更生援護施設:1万9298件
  • 生活保護施設:3004件
  • 中国残留邦人等への支援を受けている人:2196件
  • 更生保護事業施設:1829件

2.1 公的扶助受給者は全額免除の32.9%、前年度末から3万3912件減少

最も多いのは、生活保護などの公的扶助を受けている人が結ぶ世帯の契約で、103万1620件でした。全額免除の32.9%を占めますが、前年度末の106万5532件からは3万3912件減っています。

2.2 市町村民税非課税で障害のある家族がいる世帯は合わせて82万1424件

障害のある家族がいて、世帯全員が市町村民税非課税の世帯も全額免除の対象です。身体障害者が60万44件、精神障害者が16万1710件、知的障害者が5万9670件で、合わせて82万1424件でした。

対象になる障害者は、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳を持つ人、児童相談所などで知的障害者と判定された人と定められています。

2.3 学校の全額免除は51万539件、前年度末から9万9371件増えた

前年度末からの増え方が大きかったのは学校で、41万1168件から51万539件へ9万9371件増えました。小学校・中学校・特別支援学校などで、児童・生徒・幼児の専用に管理者が結ぶ契約が対象です。統計要覧には、増えた理由は書かれていません。

親元を離れて暮らす学生の全額免除は18万3554件で、前年度末から2740件増えています。

3. NHK受信料の半額免除は54万6353件、重度の身体障害者が世帯主の世帯が41万3642件

NHK受信料の半額免除は、障害のある人が住民票上の世帯主で、その人が契約を結ぶ世帯が対象です。令和7年度末の54万6353件の内訳を見ると、重度の身体障害者が大半を占めています。

3.1 重度の身体障害者は41万3642件で半額免除の75.8%

身体障害者手帳の障害等級が1級または2級の重度の身体障害者が世帯主の世帯は41万3642件で、半額免除の75.8%でした。

3.2 視覚・聴覚障害者が世帯主の世帯は12万5208件

身体障害者手帳を持つ視覚障害者・聴覚障害者が世帯主の世帯は12万5208件で、22.9%を占めます。等級は問われません。

このほか、重度の精神障害者が5735件、重度の知的障害者が1072件、重度の戦傷病者が696件でした。

NHK受信料の地上契約は2か月払で2200円なので、2か月払で1年分を払うと1万3200円です。この払い方で計算すると、全額免除なら1年で1万3200円、半額免除なら6600円の負担が軽くなります。

令和7年度末の全額免除は313万6410件で、受信契約の7.2%でした。自分の世帯が全額免除や半額免除の区分に当てはまるかどうかは、NHK受信料の窓口のホームページに掲載されている「日本放送協会受信料免除基準」で確かめられます。