子どもの進学や転勤で家族が別々に暮らし始めると、NHK受信料の請求が2か所に届くことがあります。同じ家計から出ていくお金なのに、まるまる2倍になるのかと戸惑う方もいるでしょう。
NHKには、離れて暮らす家族の2契約目を半額にする「家族割引」と、親元を離れた学生を対象にした全額免除があります。2025年12月1日までに従来の健康保険証が使えなくなったことで、学生の免除を申請するときの証明書類も変わりました。
この記事では、2契約目の受信料が割引や免除でいくらになるのか、それぞれの要件とあわせて確認します。
1. NHK受信料は住居ごとの契約。離れて暮らす家族には2契約目が必要になる
NHK受信料の家族割引や学生の免除を見る前に、なぜ1つの家庭で受信契約が2つになるのかを押さえておきます。契約の単位を知っておくと、割引の対象になる範囲もつかみやすくなります。
1.1 同一生計でも住居が別なら受信契約はそれぞれ必要
NHKの受信契約は、世帯の場合は「世帯ごと」に結ぶ決まりです。同じ家計で暮らしている家族でも、住居を別にすると、それぞれの住居で受信契約を結んで受信料を支払うことになっています。
たとえば、親元を離れてひとり暮らしをする大学生の部屋にテレビがあれば、実家とは別に契約が必要です。単身赴任先の住まいや、別荘・別宅も同じ扱いになります。
1.2 2契約目も割引がなければ衛星契約で年2万1765円
受信料の額は契約の種類と支払い方で変わります。沖縄県以外の衛星契約は2か月払額が3900円、12か月前払額が2万1765円です。
地上契約は2か月払額が2200円、12か月前払額が1万2276円です。テレビを置かずにNHKのインターネット配信だけを利用する場合も、地上契約になります。
【割引なし(12か月前払額)】
- 衛星契約:2万1765円
- 地上契約:1万2276円
【家族割引(12か月前払額)】
- 衛星契約:1万882円
- 地上契約:6138円
【学生の免除】
- 衛星契約:全額免除
- 地上契約:全額免除
2. NHK受信料の家族割引で、単身赴任や学生の2契約目は半額に
離れて暮らす家族の受信料を軽くする仕組みとして、まず家族割引があります。2契約目から受信料額の半額を割り引く制度で、学生の免除に当たらない場合にも使えます。
2.1 家族割引の対象は同一生計の家族と別荘・別宅
家族割引の対象は大きく2つに分かれます。1つは同一生計の複数の人がそれぞれ受信契約を結んでいる場合で、単身赴任や学生が当てはまります。
もう1つは、同じ契約者が別荘や別宅で複数の受信契約を結んでいる場合です。NHKは同一生計を「主たる生計者の所得で、生活に係る費用が賄われている状態」と説明しており、生活費や学費の送金が続いていれば、別々に暮らしていても同一生計になります。
2.2 家族割引の適用要件は3つ
家族割引を受けるには、次の3つの要件をすべて満たす必要があります。支払い方の条件が入っている点に気をつけたいところです。
- 割引元(親元・自宅など)の受信契約について、家族割引を受けずに受信料を支払っていること
- 割引元と割引先の受信料の支払い方法が、口座振替、クレジットカード継続払、継続振込のいずれかであること
- 割引元と割引先の受信料について、連続6期間以上支払いがない状態になっていないこと
割引元の支払いが条件になっているのは、複数の契約が必要になる家庭の負担を軽くするという制度の趣旨によるものです。割引先だけ契約していても、親元の契約で受信料が支払われていなければ割引は受けられません。
2.3 家族割引後の受信料額は衛星契約で年1万882円
家族割引を受けた2契約目の受信料は、通常の額のおおむね半分になります。沖縄県以外の金額は次のとおりです。
【衛星契約】
- 2か月払額:1950円
- 6か月前払額:5593円
- 12か月前払額:1万882円
【地上契約】
- 2か月払額:1100円
- 6か月前払額:3154円
- 12か月前払額:6138円
衛星契約を12か月前払にした場合、割引なしの2万1765円と比べて年1万883円軽くなります。2契約目の受信料は、家族割引の有無と支払い方の組み合わせで決まるといえます。
家族割引を受けるには、割引先の受信契約を済ませたうえで、あらためて家族割引の手続きをします。自分の家族が対象かどうかは、NHK受信料の窓口のウェブサイトにある家族割引のページで3つの要件と照らし合わせて確かめられます。
NHK受信料の割引や免除は、NHKが定める規程や免除基準にもとづく制度で、市区町村の保険料の減免とは申請先も書類も別です。まずNHK受信料の窓口のウェブサイトで要件と必要な証明書類を確かめ、分からない点はNHKふれあいセンターに問い合わせると確実です。
