子どもが文系に進みたいと言い出したとき、私立大学の4年間でどのくらいの学費を見込めばよいのかは、早めに確かめておきたいところです。

明治大学は2026年度の学部入学者から、教育充実料を年額5万円引き上げました。慶應義塾大学の法学部も、1年次の授業料と施設設備費が2025年度入学者より合わせて4万円高くなっています。

この記事では、早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学の法学部について、2026年度入学者の学費を各大学の公表資料から4年間分集計し、3校で比べます。

1. 早稲田大学法学部の学費は4年間でいくらか

比べる学部は法学部にそろえました。早稲田大学と明治大学には「経済学部」という名前の学部がなく、経済系は政治経済学部になるためです。3校とも同じ名前の学部がある法学部なら、条件をそろえて比べられます。

1校目は早稲田大学です。大学が公表している「2026年度学部入学者 入学金・学費・諸会費 一覧表」から、法学部の金額を確認します。

  • 1年次:124万円(入学金20万円+授業料104万円)
  • 2年次:124万円(授業料)
  • 3年次:124万円(授業料)
  • 4年次:124万円(授業料)

1年次の授業料104万円は、春学期と秋学期に52万円ずつ納めます。同じ一覧表には、学部ごとに各年度の授業料を平準化しており、1年次は「入学金+授業料」で2年次以降の授業料と同じ額になると書かれています。

このほか1年次には、学生読書室図書費や学会の入会金・年会費、学生健康増進互助会費といった諸会費が1万700円かかり、初年度の納入額は125万700円です。最終年度には校友会費4万円も必要ですが、ここでは学費に含めていません。

1.1 【早稲田大学・法学部】4年間の学費合計は496万円

入学金と4年分の授業料を足すと、4年間の学費は496万円になりました。

2. 慶應義塾大学法学部の学費は4年間でいくらか

2校目は慶應義塾大学です。「2026年度大学学部学費」の資料から、法学部の年次ごとの学費を確認します。

  • 1年次:150万円
  • 2年次:130万円
  • 3年次:130万円
  • 4年次:130万円

1年次の内訳は、入学金20万円、在籍基本料7万円、授業料99万円、施設設備費24万円です。2年次以降は入学金がなくなり、在籍基本料・授業料・施設設備費の3つで130万円になります。

2年次以降の金額は、同じ資料に載っている2026年度の在学生の額をもとにしました。在籍基本料・授業料・施設設備費には学則で定めるスライド制が適用され、毎年定められた額を納める仕組みです。

表にはほかに研究会費・学会資料購読料・学会誌配布費用の1万円、自治会費750円、学生健保2600円も並んでいます。これらは大学が委託されて徴収する費用とされているため、学費の合計には入れていません。

2.1 【慶應義塾大学・法学部】4年間の学費合計は540万円

1年次の150万円と、2年次から4年次までの130万円を3年分合わせると、540万円になりました。

3. 明治大学法学部の学費は4年間でいくらか

3校目は明治大学です。「学費等一覧(2026年度入学者用)」には、1年次だけでなく2027年度から2029年度までの学費も学年ごとに載っています。

  • 1年次:136万6000円
  • 2年次:117万1000円
  • 3年次:117万6000円
  • 4年次:118万1000円

1年次の内訳は、入学金20万円、授業料90万1000円、教育充実料25万8000円、実習料7000円です。授業料は学年が上がるごとに5000円ずつ増え、4年次には91万6000円になります。

学費とは別に、学生健康保険互助組合費3000円、父母会費1万2000円、法学会費1300円を毎年納めます。4年次には校友会費3万円もかかりますが、いずれも学費の合計からは外しています。

3.1 【明治大学・法学部】4年間の学費合計は489万4000円

4年分を合計すると489万4000円になりました。

4. 早稲田・慶應・明治の法学部で4年間の学費がいちばん高いのは慶應義塾大学

ここまで確認した3校の法学部の学費を、学年ごとと4年間の合計で一覧にします。

早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学の法学部の学費を、学年ごとと4年間の合計で並べた一覧1/2

早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学の法学部について、2026年度入学者の1年次から4年次までの学費と4年間の合計を並べた表

出所:各大学の公表資料をもとにLIMO編集部作成

【4年間の学費合計】

  • 早稲田大学・法学部:496万円
  • 慶應義塾大学・法学部:540万円
  • 明治大学・法学部:489万4000円

4.1 3校の法学部の4年間の学費は、慶應・早稲田・明治の順に高い

4年間の学費が最も高いのは慶應義塾大学の540万円でした。早稲田大学の496万円、明治大学の489万4000円が続きます。

慶應義塾大学と明治大学の差は50万6000円です。早稲田大学と明治大学の差は6万6000円にとどまり、2校はほぼ同じ水準といえます。

4.2 1年次の学費は3校とも令和7年度の文科系学部の平均を上回る

文部科学省の調査によると、令和7年度の私立大学の文科系学部の初年度納付金(授業料・入学料・施設設備費)の平均は121万2235円でした。

今回の3校は2026年度の金額で、調査とは年度が1年違います。そのうえで1年次の学費を見ると、早稲田大学124万円、明治大学136万6000円、慶應義塾大学150万円と、いずれもこの平均を上回っています。

早稲田・慶應・明治の法学部は、4年間の学費が489万4000円から540万円の範囲に収まりました。最も高い慶應義塾大学と最も低い明治大学の差は、50万円あまりです。

学費の額は毎年見直されることがあり、2年次以降にかかる諸会費も大学ごとに違います。志望校の候補が決まったら、各大学の学費のページで最新の年度の資料を確かめておくと、見込み違いを防げます。

ここからは、元銀行員として教育資金の相談を受けてきた立場から、この学費を毎月の積み立てに置き換えた額と、3校で違う学費の決まり方を見ていきます。

和田 直子

教育資金は使う時期がはっきりしているぶん、逆算して準備しやすいお金です。まずは志望校の候補の学費を、学年ごとに書き出してみるところから始めると考えやすくなります。