住民税の非課税基準を調べる際には、収入の種類と世帯の状況を押さえることが大切です。金額の目安だけを見ると見落としやすい条件を、制度の仕組みから確認していきます。

後半では、平均寿命と平均余命の違いを取り上げます。税の仕組みと関連する暮らしの情報を分けて読み、ご自身の生活を考える手がかりにしてみましょう。

なお、収入の違いによる住民税非課税の判定に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。本文中の引用部分は引用ブロックで示しています。

【2026年最新】「住民税非課税世帯」を対象とした「優遇措置」8選 《年金・給与》年収いくらで該当するのか境界線も見ておこう「収入ゼロでも給付金が届かない?」5つの盲点を徹底解説
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田中 友梨
住民税の非課税条件や税額は、ご自身の収入だけでなく世帯状況や扶養人数によって決まります。また、老後計画で重要な「平均寿命」と「平均余命」も混同しやすい言葉です。平均寿命は0歳時点の平均死亡年齢ですが、平均余命は「特定の年齢(65歳など)の人があと何年生きられるか」を示します。老後の資金や生活設計を考える際は、この平均余命を基準に据えることが大切です。言葉の意味や数字の対象・時点の違いを正しく理解し、ご自身の状況と照らし合わせながら一つずつ整理していきましょう。

1. 住民税非課税世帯の判定で押さえる基本の確認ポイント

住民税は、都道府県や市区町村が行政サービスなどを支えるために徴収する地方税です。個人の住民税には、所得に応じて額が決まる部分と、一律に負担する部分があります。

  • 均等割:所得に関係なく一律に課税される部分
  • 所得割:所得に応じて税額が決まる部分

この均等割と所得割の両方が課税されない状態が「住民税非課税」です。そして「住民税非課税世帯」とは、その世帯の構成員全員が住民税非課税である世帯を意味します。

非課税の判定では、次の要件を確認します。所得の基準は住んでいる市区町村によって異なるため、全国共通の収入額だけで判断しないことが大切です。

  1. 生活保護法による生活扶助を受けている
  2. 障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年の合計所得金額が135万円以下である
  3. 前年の合計所得金額が各市区町村の基準を下回る

2. 神戸市の給与収入・年金収入と非課税の目安の確認ポイント

ここからは神戸市の例を見ていきましょう。収入と所得は同じものではなく、収入から各種控除額を差し引いたものが所得です。非課税となる所得の範囲を収入に置き換えると、収入の種類や扶養する親族の有無によって目安が変わります。

2.1 単身の場合

合計所得金額が45万円以下となる収入の目安は、次のとおりです。

  • 給与収入のみで収入金額が110万円以下
  • 年金収入のみで収入金額が155万円以下(65歳以上)
  • 年金収入のみで収入金額が105万円以下(65歳未満)

2.2 同一生計配偶者か扶養親族が1名いる場合

合計所得金額が101万円以下となる場合の目安を確認しましょう。

  • 給与収入のみで収入金額が166万円以下の方
  • 年金収入のみで収入金額が211万円以下の方(65歳以上)
  • 年金収入のみで収入金額が171万3334円以下の方(65歳未満)

同じ年金収入でも、年齢や扶養する親族の有無によって目安は異なります。自分の世帯に近い条件を選び、所得と収入を混同せずに見比べましょう。

3. 年齢層によって異なる住民税の課税状況の確認ポイント

厚生労働省「令和7年国民生活基礎調査」では、年齢層別の住民税課税世帯の割合が示されています。個人の非課税判定とは区別して、世帯全体の傾向を確認します。

  • 29歳以下:65.1%
  • 30〜39歳:88.8%
  • 40~49歳:89.9%
  • 50~59歳:88.5%
  • 60~69歳:80.2%
  • 70~79歳:66.2%
  • 80歳以上:55.5%
  • 65歳以上(再掲):65.4%
  • 75歳以上(再掲):58.4%

※ 世帯数は1万対
※ 全世帯数には、非課税世帯及び課税の有無不詳の世帯を含む
※ 総数には、年齢不詳の世帯を含む
※ 住民税課税世帯には、住民税額不詳の世帯を含む

この調査では、現役世代に比べて高齢の世帯ほど、住民税が課税されている割合が低い傾向が見られます。ただし、集計上の割合だけで自分の世帯が非課税になるかどうかを判断することはできません。