株式市場の振り返り-反落。日銀による追加緩和見送りの煽りを受ける
2016年4月28日(木)の新興株式市場は反落となりました。日経ジャスダック平均は前日比▲0.2%の小幅下落となる反落でした。また、東証マザーズ総合指数も▲2.6%下落して反落となりました。日銀金融政策決定会合で追加緩和が見送りとなったことを受けて、後場に株式相場が急落しました。結果的には、日銀の金融政策とはあまり深い関係がない新興市場も、その煽りを受けてしまった形です。
東証マザーズ総合指数は、2月12日の急落を大底にして、基本的には一貫して上昇基調が続いてきました。4月21日には約9年ぶりとなる高値も記録し、1,200ポイントの大台を固め、1,300ポイントも伺う勢いがあったように見られました。しかしながら、高値警戒感、1,200ポイントの大台達成感、新規の材料不足などにより、最近の停滞に繋がっていたと考えられます。28日は相場全体、とりわけ、大型株の急落の煽りを受けましたが、停滞感は強かったように思われます。
なお、28日の出来高は連日で1億株を大きく下回る約8,842万株に止まり、約1ヶ月ぶりの薄商いが続きました。なお、売買代金は概算で1,646億円の低水準であり、騰落数は値上がり49銘柄、値下がり172銘柄、変わらず5銘柄となっています。
医療バイオ関連に売りが目立つ、連休前の手仕舞い売りの動きが顕著に
28日の東証マザーズ市場における個別株では、懸念していた連休前の手仕舞い売りが見られた結果、急落した銘柄が少なくありませんでした。特に、医療バイオ関連で値を下げる銘柄が多く見られ、グリーンペプタイド(4594)が▲10%、そーせいグループ(4565)が▲3%、アンジェスMG(4563)が▲4%、ナノキャリア(4571)が▲6%となっています。唯一健闘したのが、アキュセラ(4589)+2%でした。その他には、グローバルウェイ(3936)が▲13%、オークファン(3674)が▲11%の大幅下落です。
また、CYBERDYNE(7779)が▲1%、Gunosy(6047)は▲4%、はてな(3930)は▲0%といずれも下落となっています。
一方、大幅上昇となったのが、アウンコンサルティング(2459)で+19%上昇してストップ高となりました。その他には、UBIC(2158)が+10%、LITALICO(6187)が+17%と値を飛ばしました。
大型株に見送り機運が高まる中、新興市場は下値を拾う動きも
5月2日(月)は、大型株は閑散相場が予想される中、新興市場は下値を拾う動きも期待されます。円高の進行などで全般的に大型株が見送りとなる中、政府の国内景気対策に期待が集まりましょう。その景気対策で恩恵がある業種、あるいは、成長戦略に組み込まれそうな業種が物色される展開も考えられます。その観点からは、28日は売られた銘柄が多かった医療バイオ関連にも再度目を向けたいと思います。
【2016年5月1日 投信1編集部】
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LIMO編集部