共働きが当たり前になるなかで、配偶者を対象にした手当を見直す動きが続いています。
人事院は2026年9月4日、令和8年国家公務員給与等実態調査報告書を公表しました。令和8年4月1日現在の人員と給与の実態をまとめたもので、毎年8月の人事院勧告の基礎資料になります。
この記事では、国家公務員の扶養手当から配偶者分がなくなるまでの経緯と、扶養親族を抱える職員が実際にどれくらいいるのかを確認していきます。
1. 国家公務員の扶養手当は配偶者分が廃止された
扶養手当は、扶養親族のいる職員に支給される手当です。この手当の中身が2年かけて組み替えられました。
1.1 令和6年の人事院勧告で配偶者分の廃止が決まった
人事院は令和6年の勧告で、配偶者に係る扶養手当を廃止する方針を示しました。共働き世帯の増加など、社会の変化を踏まえたものです。
廃止は一度に行われたわけではなく、2年かけて段階的に進められました。
1.2 令和7年度は配偶者3500円、令和8年度で廃止が完了
令和7年度の扶養手当は、配偶者が3000円、子が1万1500円でした。令和8年度には配偶者分がなくなり、子は1万3000円になります。
配偶者分の廃止で浮いた原資を子に振り向ける形で、子の額は1万円から1万3000円へ引き上げられました。
1.3 子の年齢や職員の級で額が変わる部分もある
16歳の年度初めから22歳の年度末までの子には、5000円が加算されます。大学などにかかる時期を想定した加算です。
父母等は6500円です。また、行政職俸給表(一)8級の職員等の子は3500円とされ、9級以上の職員等には支給されない場合があります。職員の級によっても額が変わる仕組みです。
2. 扶養親族がいない職員が65.1%を占める
制度の話に続いて、扶養親族を抱える職員が実際にどれくらいいるのかを見ていきましょう。
2.1 扶養親族数別の人員は「なし」が16万1045人
令和8年国家公務員給与等実態調査の第11表によると、扶養親族数別の人員は次のとおりです。全体は24万7222人です。
- なし:16万1045人(65.1%)
- 1人:3万7135人(15.0%)
- 2人:3万7320人(15.1%)
- 3人:1万60人(4.1%)
- 4人以上:1662人(0.7%)
扶養親族がいる職員の合計は8万6177人です。
2.2 扶養手当の受給人員と一致する
同じ調査の第9表によると、扶養手当の受給人員は8万6177人でした。第11表で扶養親族がいる職員を合計した数と一致します。
俸給表の適用人員24万8729人に対する受給割合は34.6%です。