『断層の世代』という言葉を知っていますか? 1951~60年頃のバブルに沸いた高度成長期に育った人々を指すとされています。そして今年、2019年に還暦を迎える1959年生まれの人々は、この世代に該当するといわれています。
還暦を迎えた後は、いよいよ老後の生活が待っています。第2の人生を思う存分楽しむためには、金銭的な課題にも向き合わなければなりません。老後貯蓄をどれだけ用意していたかによって、その課題の大きさは左右されるでしょう。
そこで今回は、老後のための貯蓄について考えてきましょう。「いくら貯めればいいのか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。
老後に得られる収入
老後の主な収入源となる年金ですが、大体どのくらい支払われるのかご存知でしょうか。2018年12月に厚生労働省が発表した「平成29年度(2017年度)厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認しておきましょう。
ここでは、2017年度末の厚生年金保険(第1号)の平均年金月額は14万7051円と示されています。また、国民年金の平均年金月額は5万5615円です。
仮に夫が会社員として定年まで働き、妻がずっと専業主婦だったとします。この場合、世帯の年金収入は夫婦あわせて20万2666円と計算できます。
約20万円として考えると、年間で「20万円×12ヶ月=240万円」の世帯収入に。20年間に渡って受け取る場合の受給額は「240万円×20年=4800万円、30年なら「240万円×30年=7200万円」となります。
あくまでも、これは先ほどの夫婦の例をもとにしたケースです。共働きだった場合は厚生年金保険も加算されるため、年金受給額はさらにアップするでしょう。