厚生年金の平均年金月額は15万289円です。その倍にあたる月30万円以上を受け取っている人は、どれくらいいるのでしょうか。
厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」で確認すると、割合は0.12%、人数にして1万9283人でした。受給権者1608万5696人のうち、1000人に1人ほどという水準です。
この記事では、上位の階級で人数がどのように減っていくのかを追いながら、高額の受給が難しい理由を確認します。
1. 【厚生年金】月30万円以上は0.12%、1万9283人
まず全体の位置関係を押さえておきましょう。金額はいずれも国民年金部分を含んだものです。
1.1 受給額ごとの割合
- 10万円未満:19.0%
- 10万円以上:81.0%
- 15万円以上:49.8%
- 20万円以上:18.8%
- 30万円以上:0.12%
20万円以上でも18.8%と5人に1人に届きません。そこから30万円以上になると0.12%まで下がります。
1.2 24万円を超えたあたりから、人数が半分ずつ減っていく
上位の階級を1万円刻みで並べると、減り方の急さが見えてきます。
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上:1万9283人
1階級上がるたびに、人数がおおよそ3分の2から半分に減っていきます。29万円台まで来ると1万5158人で、最多だった10万円台の111万2828人と比べると70分の1ほどです。
30万円以上が1万9283人と、ひとつ下の階級より多く見えるのは、ここが「30万円以上」とひとまとめにされた区分だからです。上限を区切らずに集計しているため、人数が積み上がっています。
1.3 受給額に天井ができる仕組み
厚生年金の額は、加入していた期間と、その間の報酬で決まります。ただし報酬のほうには上限があります。
保険料の計算に使う標準報酬月額には等級が設けられていて、いくら給与が高くても、上限を超えた部分は保険料の計算に入りません。保険料が増えない以上、将来受け取る年金も増えないという設計です。
つまり現役時代にどれだけ高い収入があっても、厚生年金だけで青天井に増えることはありません。月30万円以上という水準に届く人が0.12%にとどまるのは、この上限があるためです。
長く加入し、上限に近い報酬を長期間維持し、さらに65歳以降も加入を続ける。こうした条件が重ならないと、この層には届きません。
厚生年金の受給額や夫婦世帯の年金額に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。
