令和8年度は国による一律の現金給付が実施されていないなか、鹿児島県出水市の75歳以上向けの5000円給付、北九州市の令和8年度住民税非課税世帯向けの1万円給付など、自治体が独自に設計した給付金が各地で始まっています。

筆者が役場で後期高齢担当をしていた頃、窓口で「うちの街は高齢者向けの給付金がないのか?」という質問を何度も受けたのを思い出します。

この記事では、令和8年度に実施されている自治体独自の給付金の実例と、対象になる可能性がある方の条件を整理していきます。

1. 令和8年度「自治体独自の給付金」この記事の3つのポイント

  •  令和8年度は国による一律の現金給付が実施されていない
  •  代わりに自治体が独自に設計した給付金が続々と実施されている
  •  対象や金額は自治体ごとに異なるため、確認と申請期限に注意が必要

2. 【給付金】令和8年度は国の一律給付ではなく「自治体独自」へ

まずは令和8年度の給付金の状況を整理します。

これまで実施されてきた住民税非課税世帯向けの3万円等の給付は、多くの自治体で令和7年(2025年)中に申請受付が終わっています。

令和8年度は、国による一律の現金給付は予定されていません。一方で、国は「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」の措置を続けており、この財源を活用して各自治体が独自の給付金を設計しています。

そのため、住んでいる自治体によって「受けられる給付金」も「金額」も変わる、という状況になっています。

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令和8年度・自治体独自の給付金の例(一部)

出所:LIMO編集部作成(2026年8月時点)

3. 【給付金】75歳以上に5000円を支給する自治体も(鹿児島県出水市)

まず、高齢者を対象にした自治体独自の給付金の一例を紹介します。

鹿児島県出水市では、令和8年度出水市高齢者物価高騰対策給付金として、1人あたり「5000円」を支給しています。

目的としては以下のとおりとなっています。

物価高騰の影響を受けている高齢者が、酷暑の中で冷房の使用を控えることなく、適切な環境下での健康保持ができるよう支援するため、物価高騰対策、生活支援として給付金を支給します。

引用:出水市「令和8年度出水市高齢者物価高騰対策給付金について」

対象は、令和8年7月1日時点で出水市に住民登録があり、令和9年4月1日までに75歳以上になる方です。

通知文に口座印字がある方への支給は令和8年8月13日から順次進んでおり、口座印字がない方の申請期限は令和8年10月30日となっています。

4. 【給付金】非課税世帯に1万円を支給する自治体も(北九州市)

次に、住民税非課税世帯を対象にした給付金の例です。

北九州市では、北九州市くらし応援手当として、対象世帯あたり「1万円」を支給する予定です。

対象は、基準日である令和8年6月12日時点で北九州市に住民票があり、世帯全員の令和8年度分の住民税所得割が非課税である世帯です。ただし、令和7年度に実施された同名の給付金を受給した世帯は今回の対象外となっています。

課税状況・口座情報を市が把握している世帯には令和8年9月30日に振り込まれる予定です。それ以外の世帯には支給要件確認書が9月中旬に送付され、10月中旬以降に順次支給される流れです。

5. 【給付金】65歳以上に5000円、9月末が期限の自治体も(愛知県蟹江町)

もう1つ、高齢者を対象にした給付金の例を紹介します。

愛知県蟹江町では、令和8年度蟹江町高齢者支援給付金として、1人あたり「5000円」を支給しています。

対象は、令和8年4月1日時点で蟹江町の住民基本台帳に記録があり、基準日において65歳以上になる方です。

申請期限は令和8年9月30日で、オンラインは同日午後11時59分まで、郵送は同日必着となっています。

不備がなければ、受付後およそ1か月で指定の口座に振り込まれる仕組みです。

太田 彩子

元自治体で後期高齢担当をしていた頃、給付金は「情報にたどり着けた人」から順に届いていく制度だ、と感じていました。まずは住んでいる自治体の情報を確認してみてください。