漫画家の祭さんは、大明神さんと、小明神さんというチンチラさん、デグーのけまり&松夫婦とその子どもたちの計7匹と一緒に暮らしています。ほとんど里子でやってきた子たちなのですが、実は、この中で小明神さんだけがペットショップの出身という異色(?)の経歴の持ち主なのです。
お迎えすることになったきっかけは、2012年の初夏、祭さんが近所のペットショップに買い物に行った時のことでした。普段は、チンチラさんやデグーたちのエサは通販で購入しているのですが、うっかり切らしてしまうと、行きつけのペットショップで調達するのです。買い物を済ませて、なんとなく覗いた小動物コーナーで売られていたのが、小明神さんでした。
小明神さんの毛の色は黒。一般的にチンチラの値段は毛の色や濃さで決まるといわれ、ノーマルといわれる、スタンダード・グレーの個体は2.5~3.5万円という価格なのですが、黒ともなると倍以上の値段になるともいわれているそうです。その証拠に、小明神さんについていた値段は8万円!そのときは、「大ちゃん(大明神さん)と1か月違いか。まあ、この色の子ならこんなものよね。」と思いながら通り過ぎただけでした。
そして2か月ほどたったある日のことです。またまたえさを切らしてしまった祭さん、例のペットショップに買い物に来たついでに、「あの黒い子は売れたかな。」と気になって、小動物コーナーを覗いてみました。すると、そこには、ほぼ半額の4万9千円に値下げされた、黒いチンチラさんの姿が!なんとなく、親近感がわいていた祭さんは、「おお、まだいたんだね~。頑張っていい人見つけなさいよ~。」と声をかけて立ち去りました。
そして、さらに半年たったある日のこと。またまたまたえさをきらしてしまった祭さんは、ペットショップを訪れます。お目当ての牧草を手に入れ、「さすがにもういないかな…。」と思いつつ小動物コーナーを覗くと、そこには9割引きの8千円に値下げされた、あの黒いチンチラさんの姿が!! 安くなったからというわけではないですが、さすがにちょっと迷います。
2匹目か…。まあ、でも増えたところでそんなに変わらないし…。ここまでくると、この子に、ちょっと愛着も感じるしなあ…。
そしてついに決心した祭さんは、この黒いチンチラさんを購入することに。こうしてこの黒いチンチラさんは、祭さんのもとに引き取られ、大明神の弟分の「小明神」と名付けられました。本来は1匹ごとに別々のケージが必要ですが、小明神さんは大明神さんとの相性が良いのか、けんかをしなかったので、2匹は仲良く一緒のケージで暮らすことに。
…そして現在。小明神さんはすくすくと育ちましたが、なぜか高級な牧草しか食べない贅沢なチンチラさんに!なんでも食べてくれる大明神さんやデグーたちに比べ、小明神さんの食事にはなにかとお金がかかります。
「お値段以上な奴め!」
少々コストがかかる小明神さんに、つい愛の悪態(?)をついてしまう祭さん。それでも不思議なご縁で家族になった小明神さんが、大明神さんと同じくらい愛おしくてたまらないのでした。第15話もお楽しみに。
【マンガ記事】チンチライフ!
チンチラの大明神と小明神、そして漫画家の祭さんの3人(?)が織りなす、ドタバタな毎日。チンチラって何?という方から、チンチラの飼い主さんまで、初めて情報からディープなチンチラ情報まで、楽しくお伝えしていきます。