新NISAの普及を背景に、「少額から始められる高配当株」への関心が高まっています。

NTT株は1万5000円~1万7000円程度から購入できる手軽さと配当実績、一定期間保有した株主へのdポイント進呈が特徴です。長期保有でポイントが倍増する場合もある仕組みもあり、初心者から長期投資家まで幅広く注目されています。

株主優待の内容や取得条件、配当と合わせた実質利回りの考え方まで、NTT株の魅力をわかりやすく解説します。

1. NTT(9432)の株主優待制度の概要

NTTの株主優待は、基準日時点で100株以上を保有し、一定の継続保有期間を満たす株主を対象に「dポイント」を進呈する制度です。ポイント数は保有期間に応じて決まります。

1.1 優待対象になるための株数と購入金額

優待を受けるには、基準日時点で100株以上を保有しているだけでなく、所定の継続保有期間を満たす必要があります。たとえば2026年4月に購入した場合、直後の2027年3月31日時点では保有期間が2年未満のため、通常はdポイント進呈の対象にはなりません。

NTTの株価は、2026年4月時点で150〜170円前後で推移しており、100株取得には1万5000〜1万7000円程度(売買手数料別)が必要となります。ただし、実際の購入金額は株価によって変動するため、購入前に最新株価を確認しましょう。

1.2 dポイント進呈の時期はいつ?

基準日時点で100株以上を保有し、保有期間が2年以上3年未満の場合は1500ポイント、5年以上6年未満の場合は3000ポイントが進呈されます。

dポイント進呈対象となる株主さま1/2

dポイント進呈対象となる株主さま

出所:NTT「株主さまへのdポイント進呈」

5年以上6年未満の継続保有では、3000ポイントへ増額されます。ポイントの進呈は基準日から約半年後、2027年9〜10月ごろが目安となります。

2. NTTのビジネスモデルと将来性

NTTの収益は、NTTドコモを中核とする「総合ICT事業」やNTT東西の「地域通信事業」、NTTデータが担う「グローバル・ソリューション事業」、不動産・エネルギー等の「その他」という4つのセグメントで構成されています。

国内通信で安定したキャッシュを稼ぎつつ、海外ITソリューションやデータセンター、dポイント経済圏、金融サービス(住信SBIネット銀行の連結子会社化)など成長領域へ投資を広げる多角的な収益構造が特徴です。

将来性の鍵を握るのが、次世代光通信基盤「IOWN」です。AI時代に課題となる消費電力の抑制や通信基盤の高度化に向けた技術として注目されており、NTTはIOWNを成長戦略の柱の一つに位置付けています。

中期経営戦略では、2027年度にEBITDAを2022年度比20%増の4兆円へ引き上げる計画を掲げています。安定した収益力も魅力で、連続増配の実績と合わせて、長期保有に適した銘柄といえるでしょう。

3. NTT(9432)の配当実績と今後の見通し

NTTは長年にわたり安定した配当を実施してきた企業です。2025年度の年間配当額は、15期連続での増配となる1株当たり年間5.3円(対前年度+0.1円)の予定です。

NTTの配当実績と今後の見通し2/2

NTTの配当実績と今後の見通し

出所:NTT「株主還元(配当・自己株式取得)」

2003年度比で見れば10倍以上に拡大しており、連続増配企業として投資家から人気があります。

4. 配当+dポイント優待で総合的なメリットをどう見るか

1株当たり年間5.3円として、100株保有の場合、1年間の受取配当金は530円です。

これに1500dポイント(1ポイント=1円相当)を加えると、実質的な年間受取額は2300円となります。

単元株が低価格で取得しやすいという点も、NTT株が初心者投資家に選ばれる理由の一つとなっています。

ただし、dポイントは毎年付与されるものではありません。2年以上3年未満または5年以上6年未満など、所定の保有期間を満たす場合に進呈される点に留意しましょう。

NISAの成長投資枠を活用すれば、要件を満たす範囲で配当や売却益を非課税にできます。

比較的少額から購入しやすい株価であるため、株価水準や業績を確認しながら少しずつ追加取得する選択肢もあります。5年以上6年未満のタイミングでは3000ポイントの進呈対象となるため、保有期間の条件を確認しておくことが大切です。

5. 【少額投資の選択肢】株主優待と安定配当を活用して資産形成を考えよう

NTT株の特徴は、比較的少額で単元株を取得しやすい点と、配当実績、一定の継続保有期間を満たす株主へのdポイント進呈にあります。ただし、dポイントは毎年進呈されるものではなく、対象となる保有期間が決まっている点に注意が必要です。

NISAの成長投資枠を活用すれば、要件を満たす範囲で配当や売却益を非課税にできます。

株式投資では、利回りだけでなく「長期的に保有できるか」「事業の安定性があるか」を確認することが欠かせません。優待内容や配当方針を比較しながら、自分に合った資産形成を考えてみてください。

参考資料

柴田 充輝