株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅続伸、売買代金は再び2兆円割れの薄商い

2019年7月2日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,754円(+24円、+0.1%) 小幅続伸
  • TOPIX 1,589.8(+4.9、+0.3%) 続伸
  • 東証マザーズ株価指数 921.5(+12.0、+1.3%) 4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,429、値下がり銘柄数:628、変わらず:92
  • 値上がり業種数:28、値下がり業種数:5
  • 年初来高値更新銘柄数:118、年初来安値更新銘柄数:2

東証1部の出来高は10億203万株、売買代金は1兆8,938億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。リスクオンモードがやや広がった前日から一転、米国株が小幅上昇に留まったこと等を背景に、再び模様眺めムードが強まりました。売買代金はまたもや2兆円を割り込むなど、厳しい薄商いとなっています。

そのような中、日経平均株価は狭いレンジ内での推移となりました。寄り付き後間もなく一時▲32円安となりましたが、後場の序盤には一時+54円高まで上昇する場面も見られました。結局、小幅続伸で引けましたが、値幅(高値と安値の差)は約86円という狭いレンジに留まっています。これは膠着状態というよりは、方向感が見い出せないという方が適切かもしれません。

なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりました。

東証マザーズ株価指数は4日続伸、売買代金は6日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は5,137万株、売買代金813億円となりました。出来高は概ね前日並みでしたが、売買代金は増加しています。個人投資家の物色意欲が盛り上がらず、売買代金は6日連続で1,000億円を大きく下回る薄商いとなっています。

ただ、一部主力銘柄に買い戻しが入ったことにより、株価指数は4日続伸となりました。終値は連日で900ポイントを上回りましたが、今後の展開は引き続き個人投資家の物色意欲回復次第と言えそうです。

日立製作所やNECが年初来高値を更新、仮想通貨急落でマネックスGが大幅安

個別銘柄では、東京エレクトロン(8035)が大幅続伸となり、ダイキン工業(6367)は連日で年初来高値を更新しました。

また、ハイテク株が引き続き買い戻しの物色対象となり、日立製作所(6501)、NEC(6701)、京セラ(6971)、富士フイルムホールディングス(4901)が年初来高値を更新しています。

さらに通信株の一角も買われ、NTTデータ(9613)と光通信(9435)は連日で年初来高値を更新しました。その他では、任天堂(7974)が堅調に推移し、約3カ月ぶりの高値更新となったことが目を引きました。

一方、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が大幅安となり、資生堂(4911)や花王(4452)も値を下げました。

また、前日に反発した自動車株も総じて反落となり、三菱自動車(7211)やマツダ(7261)が冴えない値動きのまま引けています。さらに、三井不動産(8801)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、野村ホールディングス(8604)などが下落しましたが、限定的な下げだったようです。

その他では、ビットコインを始めとする仮想通貨の急落を受け、マネックスグループ(8698)が一時▲4%安の大幅下落になり、松井証券(8628)などネット証券株が売られたのが目を引きました。ビットコインは6月27日に1万3800ドルの年初来高値を付けたものの、7月2日に一時節目の1万ドルを割り込む下落となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、ブランジスタ(6176)が値を飛ばしてストップ高となり、年初来高値を更新しました。また、そーせいグループ(4665)やジーエヌアイグループ(2160)も高値を付けています。一方、5日連続で年初来高値を更新していたモルフォ(3653)は反落で引けました。

葛西 裕一