株式市場の振り返り-閑散相場が続く中で日経平均株価は反落、TOPIXは3日続落

2019年4月10日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,687円(▲115円、▲0.5%) 反落
  • TOPIX 1,607.6(▲11.1、▲0.7%) 3日続落
  • 東証マザーズ株価指数 940.2(+5.8、+0.6%) 4日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:485、値下がり銘柄数:1,572、変わらず:83
  • 値上がり業種数:0、値下がり業種数:33
  • 年初来高値更新銘柄数:50、年初来安値更新銘柄数:92

東証1部の出来高は11億2,275万株、売買代金は1兆9,674億円(概算)となり、いずれも前日並みとなりました。米国株の下落や円高進行を受け、先週半ばからの様子見スタンスが継続となりました。

売買代金は4日連続で2兆円を割り込む閑散相場となっています。ちなみに、4日連続の売買代金2兆円割れは今年2回目です。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。ただ、寄り付き直後に一時▲230円安となりましたが、その後は下押しすることはなく、終わってみれば高値引けとなりました。反落という結果ではあったものの、底堅さが目立ったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで終わり、こちらは3日続落となりました。また、下落率も日経平均株価よりやや大きくなっています。

東証マザーズ株価指数は4日続伸、売買代金は45日連続で1,000億円超え

東証マザーズの出来高は6,150万株、売買代金1,121億円となり、いずれも前日より減少しました。売買代金は45日連続で1,000億円超を維持したものの、久々の低水準となっており、個人投資家の物色が一巡しつつあることを示唆しています。

ただ、一部主力銘柄に買い戻しが入ったことで、株価指数は4日続伸で引けました。900ポイント割れの懸念はやや遠のき、ここから1,000ポイントを目指すかどうか注目されましょう。

コンビニ3社が揃って連日の年初来安値更新、経営再建への期待高まったスルガ銀行が爆騰

個別銘柄では、コンビニ株への売り圧力が依然として強く、セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、ローソン(2651)の大手3社が揃って連日の年初来安値更新となりました。

また、日立製作所(6501)、三菱電機(6503)、京セラ(6971)、ローム(6963)などハイテク株の一角が大幅下落となり、前日に急騰したソニー(6758)も大幅反落となっています。

さらに、ディフェンシブ銘柄の一角も売られ、花王(4452)、アステラス製薬(4503)、KDDI(9433)などが大きく値を下げ、NTTドコモ(9437)は年初来安値を更新しました。

一方、半導体関連銘柄の一角には買いが継続し、アドバンテスト(6857)や信越化学工業(4063)が年初来高値を更新しました。また、楽天(4755)が堅調に推移して4日連続の年初来高値更新となっています。

その他では、経営再建へ大手金融機関など4陣営が支援に乗り出したことが報じられたスルガ銀行(8358)が一時+18%高に迫る爆騰となり、終値も+16%超高で引けたことが目を引きました。

新興市場(東証マザーズ)では、オンコリスバイオファーマ(4588)が値を飛ばして連日のストップ高で引け、ビープラッツ(4381)も一時ストップ高まで買われました。一方、ZUU(4387)が連日の年初来安値更新となり、メルカリ(4385)も安く推移しています。

葛西 裕一