12月に入り、街にも年末らしい雰囲気が広がってきました。冬のボーナスシーズンを前に、ご自身の貯蓄状況が気になる方もいるかもしれません。

今回は、40〜70歳代の貯蓄額を最新の調査結果から確認し、世代ごとの特徴を丁寧に整理します。気になる「平均値と中央値の違い」や「貯蓄ゼロ・2000万円以上の割合」についても見ていきましょう。

1. みんなの貯蓄、40〜70歳代「平均値と中央値はどれくらい?」

40歳代から70歳代の貯蓄額について「みんなはどのくらい貯蓄ができているのか」と気になる方もいるかもしれません。

今回は、J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」を参考にそれぞれの年代の貯蓄額について確認します。

※金融資産保有額には、預貯金以外に株式や投資信託、生命保険なども含まれます。また、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。

世帯人数により貯蓄の傾向は大きく異なるため、単身と二人以上世帯を分けて確認していきます。まずは、単身世帯の貯蓄額から見てみましょう。

1.1 【単身世帯】40〜70歳代「貯蓄額の平均・中央値」

40歳代から70歳代の貯蓄額の平均と中央値は、以下のとおりです。

単身世帯の場合

  • 40歳代:平均値883万円・中央値85万円
  • 50歳代:平均値1087万円・中央値30万円
  • 60歳代:平均値1679万円・中央値350万円
  • 70歳代:平均値1634万円・中央値475万円

単身世帯では、平均値と中央値の差が特に大きく、金融資産の保有状況に幅があることがわかります。
では、続いて二人以上世帯のデータも確認していきましょう。

1.2 【二人以上世帯】40〜70歳代「貯蓄額の平均・中央値」

二人以上世帯では、単身世帯と比較して貯蓄額がどのように変わるのでしょうか。

二人以上世帯の貯蓄額

二人以上世帯の貯蓄額

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」をもとにLIMO編集部作成

二人以上世帯の場合

  • 40歳代:平均値944万円・中央値250万円
  • 50歳代:平均値1168万円・中央値250万円
  • 60歳代:平均値2033万円・中央値650万円
  • 70歳代:平均値1923万円・中央値800万円

50歳代は単身世帯・二人以上世帯ともに中央値が低めですが、二人以上世帯では40歳代と同水準のため、単身ほど大きな差は出ていないのが特徴です。また、平均値・中央値ともに二人以上世帯のほうが高い傾向がみられます。

ここまでで貯蓄額の全体像をみてきましたが、次は「貯蓄ゼロ」「2000万円以上」の割合にも着目します。