「子どものため」という名目でついかけすぎてしまう傾向のある教育費ですが、家庭の教育方針をめぐっては、たびたび夫婦のいさかいの引き金となることもあるようです。

ソニー生命の調査では、子どもの教育のことで夫婦げんかをするかどうかでは、「よくする」と回答した親は22.3%、「全くしない」は77.7%。夫婦の教育方針が異なっている場合、夫婦げんかを「よくする」割合は34.4%に上昇します。

「子どもには、ベストな教育の場を与えたい」「自分が“教育ママ”の家庭で育ったから子どもはのびのびさせてあげたい」「日本を飛び出して、世界で活躍するスキルを身につけてほしい」「子どもに無理やり勉強させても意味がない。自分の好きな学問は自分で見つけなければ意味がない」

こんなふうに様々な教育方針があると思われますが、夫婦の一方が子どもの教育にのめりこみ過ぎることで夫婦仲がこじれてしまったというケースもしばしば耳にはさみます。

良い教育環境を求めるあまり、家庭環境が悪化する本末転倒な事態を招かぬよう、「子どもにどんな教育を受けさせるか」という点については、家族の足並みをそろえておきたいものです。

【参考】
「子どもの教育資金に関する調査2019」(ソニー生命)
平成28年度子供の学習費調査の結果について(文部科学省)

北川 和子