Bさんにも、さすがだなと感じることがよくあります。人間どうしても節約と聞くと「我慢」のイメージがあって、節約なんてできればしたくないと思ってしまいがち。しかし彼女は明るくポジティブに節約をとらえているのです。
「毎月1万円のジムに行かなくても、3000円のヨガマット買って自分で筋トレとかストレッチをすれば、続ければ続けるだけトクした金額が増えていくよ」と教えてもらうこともありましたし、「格安スマホの動作が遅いのなんてコンマ何秒の世界、そんなわずかな時間が私の人生に及ぼす影響よりも毎月8000円近くスマホ代を払っていることのほうが人生に及ぼす影響が大きい」と言われて納得することもありました。
彼女の場合、我慢して切り詰めて節約するというよりも、ポジティブシンキングで節約したいという目標を明るくとらえているような気がします。ほとんどのことは、発想を変えれば「確かにそうだ」と納得して節約できるんですよね。彼女のように、発想の転換一つでネガティブなことをポジティブにとらえられる人っていいですよね。
お金をふやすことに抵抗がない
2人とも、毎月の金額に差はあれど投資でお金を少しずつふやしています。Aさんのほうが投資に積極的で、毎月、日本の株式に投資をしているとのこと。Bさんは個人型確定拠出年金のiDeCoのみ最近始めたようですが、これからは少しずつ投資をしていきたいと話していました。
最近では若い女性の中にも「投資に抵抗がない」と答える人の割合が高くなってきているという話はよく耳にしますが、彼女たちもそちら側の人間なのでしょう。
投資に対する抵抗がなく、お金をふやせるものならぜひふやしたいという姿勢は2人とも同じです。また、「お金の話はよくわからない」「投資なんて難しいことは理解できない」と思考停止してしまうことも若い人には多いのですが、そういったこともなく「わからないことは調べればいい」「わからないなら学べばいい」という積極的なスタンスでした。
金融機関に勤務している筆者は2人から、「株やりたいんだよね、やり方教えてくれない?」とか「転職前の会社で企業型年金があったけど、今の会社はない。iDeCoってどうやって始めればいいの?」などと質問を受けたこともあります。こうした積極的な姿勢こそがお金が貯まる秘訣なのでしょう。
まとめ
いかがでしたか。年収350万円であってもお金をしっかり貯めることはできるのです。彼女らを見ていると、貯められないと言っていることが言い訳のように感じます。人によっては奨学金の返済があったり、ローンの返済があったりと大変な思いをしている人もいるかもしれませんが、できるところはぜひ真似してみてくださいね。
大塚 ちえ