離婚時の年金分割は実際にいくら増える?件数や分割後の平均月額を確認

実際に年金分割を行う人はどれくらいいるのか、厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認しましょう。

出所:厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

令和2年度は離婚件数19万2062組に対し、厚生年金保険(第1号)における離婚等に伴う年金分割は全体で2万9781件でした。

離婚分割(合意分割)が2万695件、3号分割のみが9086件となっています。

国民年金のみという元夫婦もいますが、離婚件数と比べると、年金分割を行う件数は少なく感じます。

分割後の年金について、それぞれの平均年金月額をみていきましょう。

出所:厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」

令和2年度の離婚分割の場合、第1号改定者(分割した者)は分割改定前に14万5061円でしたが、改定後に11万5963円と約3万円減っています。

一方で第2号改定者(分割を受けた者)は、改定前に5万1585円でしたが、改定後は8万2358円へ増えています。

一方で3号分割は第1号改定者が13万6494円から13万1163円へ、第2号改定者は4万945円から4万6895円へ分割により変更されています。

合意分割と3号分割の差については、3号分割が2008年4月1日以降の年金であることが関係しているでしょう。