「50代」と聞くと、リタイヤ後の年金生活に向けた、現役世代の集大成の時期、というイメージをお持ちの方も多いでしょう。

実際にこの世代のみなさんからは「ねんきん定期便のチェック方法を知りたい」「老後資金は今の貯蓄で足りるだろうか?」といった声を多く聞きます。

人生100年時代。長い老後生活を控え、今現在の貯蓄ペースで、年金生活を安心して送れそうか、不安を覚える方もいらっしゃるでしょう。

今回は、50代世帯の貯蓄事情に焦点をあてながら、老後の暮らしについても考えていきます。

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50代で「貯蓄2000万円超の世帯」は約25%

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」による50代の金融資産保有額は下記のとおりです。

50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

(金融資産を保有していない世帯を含む)

平均:1684万円
中央値:800万円

平均は一部の大きな値に引き上げられる傾向があります。ここでは、より実感に近い「中央値」をご参考になさるとよいでしょう。

2019年に「老後2000万円問題」が話題となりました。以降、この金額を老後資金の目安とされる方も多いでしょう。貯蓄額がこの「2000万円」のラインを超える世帯は、50代世帯全体の24.6%でした。

一般的に50代であれば、年収もあがって貯金もたっぷり持っていそうなイメージがありますが現実は厳しいようです。

次では、この貯蓄の内訳についても探っていきます。