厚生労働省の「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、出生数は86万5,234人となっています。2018年と比較すると5万3,166人の減少です。1947年からの調査の中で出生数がもっとも少なくなっています。また近年、晩婚化・晩産化といわれていますが、「第1子出生時の母の平均年齢」は2015年から30.7歳となっています。1975年は25.7歳、1985年は26.7歳、1995年には27.5歳、2005年には29.1歳と、長期的な晩産化が進んでいるといわれています。

女性が出産を躊躇する理由は、現代社会には多分にあります。けれども「早めに産まなければ…」という焦りもあり、キャリアを中断する不安もある。いつ産むのが正解か、誰にも分かりませんし、また人それぞれ「産み時」があるのでしょう。今回は出産年齢について考えていきます。

みんなは何歳で産んでいる?

「高齢出産」が何歳からかについては、諸説あるようですが、日本産科婦人科学会では35歳以上の初産婦について「高年初産」と定義しているようです。まずは先述の厚生労働省の調査から、母の年齢別にみた第1子の出生数をみてみましょう。

2019年母の年齢別第1子出生数(総第1子出生数に占める割合)

19歳以下:6,895人(1.7%)
20~24歳:4万8,515人(12.1%)
25~29歳:13万1,382人(32.7%)
30~34歳:12万9,566人(32.3%)
35~39歳:6万6,212人(16.5%)
40~44歳:1万7,652人(4.4%)
45歳以上:726人(0.18%)
総数:40万948人

もっとも多いのは「25~29歳」です。次いで「30~34歳」となります。35歳以上の割合は21.0%と2割を占めています。それでは第2子、第3子もみてみましょう。内閣府の「令和2年(2020年)版 少子化社会対策白書」によると、2018年においては、第2子は32.7歳、第3子33.7歳となっています。

2019年母の年齢別第2子出生数(総第2子出生数に占める割合)

19歳以下:832人(0.2%)
20~24歳:1万9,218人(6.0%)
25~29歳:6万7,015人(21.2%)
30~34歳:12万6,435人(40.0%)
35~39歳:8万2,490人(26.1%)
40~44歳:1万9,214人(6.0%)
45歳以上:511人(0.1%)
総数:31万5,715人

第2子については、「30~34歳」が4割を占めています。35歳以上は32.3%と3割以上となります。次いで第3子もみていきます。

2019年母の年齢別第3子出生数(総第3子出生数に占める割合)

19歳以下:55人(0.03%)
20~24歳:4,359人(2.9%)
25~29歳:2万2,535人(15.1%)
30~34歳:5万6,578人(38.0%)
35~39歳:5万2,307人(35.2%)
40~44歳:1万2,325人(8.2%)
45歳以上:412人(0.2%)
総数:14万8,571人

第3子においても「30~34歳」がもっとも多く、4割近くを占めています。「35~39歳」も35%ほどと同じくらいの割合です。35歳以上は43.7%と4割以上となっています。統計上は第1子については20代後半~30代前半の割合、第2子は30代前半、第3子は30代が多くなっているようです。