「発言の真意を汲み取って、彼女が本当に求めていることを察せよ」なんて、そもそも結婚前に済ませていることだろう、と。結婚前の紆余曲折を経て、「あぁ、この人はこういう考え方で、こんな風な感情表現をする人なんだな。だったら一緒にいてもいいな」と思えるから結婚したはず。
それに、女だって「こんな状態のときはこうしてみよう」なんて、トラブルシューティングみたいなこと書かれたら、「妻と言うものは面倒くさい存在なんだな」なんて思われてしまいます。それって絶対本意ではありません。もっとシンプルでいいはずです。大切なのは歩み寄ること。
「○○してくれない」ではなく「○○してほしい」と言ってみる。
「何をやっていいのかわからない」ではなく「何をやったらいい?」と聞いてみる。
これで解決できることもあるのではないでしょうか。妻に言い分があるのと同じだけ、夫にだって言い分がある。大切なのは、お互いの言い分を冷静に言い合える関係性なのかもしれません。
「察してほしい」では解決しないこと
言いにくいこと、言葉にしたくないことを「察して欲しい」「察してくれない相手が悪い」で終わらせてしまうと、何も解決はしません。「なんでこんなこと言わなければいけないの?」と感じてしまうかもしれませんが、自分が言わなくてもわかることが、相手も言わなくてもわかるとは限りません。
「一見無関心・無理解に見える夫でも、心の中では世界中の誰よりも、家族のことを思ってくれているはず」。相手の心が見えないのなら、そう思っていた方が平和に過ごせるような気がします。
大中 千景