一方、奥さんの課題は、お金の管理がちょっとズボラであるということです。旦那さんが管理している住宅ローンや水道光熱費、通信費や保険料などの細かい金額は旦那さんがきちんと把握しているものの、奥さんが管理している保育料や食費についてはあまり明確に金額が言えませんでした。
普段忙しくて大変な気持ちはわかりますが、自分の管理下で支払っているお金についてはきちんと把握しておかないと家計が見えなくなってしまいます。
食費についても、今の状態ならもう少し節約ができそうです。しかし、節約まで手が回らないということであまり積極的に取り組めておらず、家計簿をつけるのも続かないということ。家計簿を細かく、1円刻みでつける必要はありませんが、大体毎日何に使ったかを把握する必要はありますね。
また、お金の管理が苦手という自覚があるのであれば、旦那さんに代わってもらってもいいでしょう。結果として、お金のことは旦那さんが一元管理することとなりました。
「子どもに使うお金にはつい甘くなる」を改善
さらに、2人の課題として、子どもにお金をかけすぎるということもありました。これについては2人とも自覚があったようで、もう少し節約してもいいかもしれないと思っていたようです。
たとえば、子どもの成長はとても早く、服がすぐに着られなくなってしまうにもかかわらず。新しい服ばかり買ってしまうということ。いまはフリマアプリもありますし、成長の早い子どもの服はできるだけ節約したいポイントでもあります。これで、毎月3万円かかっていた被服費を半分ほどにカットすることができました。
また、旦那さんがゲーム好きということもあって、子どもにもゲームを頻繁にさせている様子。新作が出たら子どもにすぐねだられてしまい、それに屈して購入してしまうとのこと。さらに普段、保育園に通わせている分寂しい思いをさせていると、ついついおもちゃを買ってしまうというのも話に出ました。
このあたりは夫婦の教育方針にもよりますが、もう少し違う方法で子どもとの時間をふやすこともできるでしょう。これにより、娯楽費・交際費は約6000円カットに成功しました。
老後資金をどう貯めるか、家族に合った方法を
老後資金を貯める余裕がないという2人ですが、全体的にもう少し見直しの余地がありそうですね。たとえば通信費も格安スマホに変えれば1万円浮く計算に。保険も、家族ができたので再度見直しをしてみると、保障内容が過剰だったので他の保険に切り替えて毎月2400円カット。食費についても、奥さんの頑張りでもう少し節約すると宣言があり、今後もう少し減らせそうです。
まだ子どもが小さいので、老後資金を貯めるいいタイミングではありますが、まだ老後までは30年ほど時間があります。少額でいいので長く続けることが大事、ということで、奥さんは個人型確定拠出年金のiDeCoに加入、旦那さんは今のまま企業型確定拠出年金で老後の備えをすることに。子どもにお金がかからなくなるタイミングで、また老後資金の貯め方を変えるという結論となりました。
まとめ
いかがでしたか。老後資金は独身のとき、子どもが小さいとき、子どもが親元から離れたときが貯め時です。老後資金を上手に貯められないという人は、今の毎月の家計を見直してみてください。自分たちの工夫次第で節約できるポイントが見つかるかもしれません、
また、まだまだ定年まで時間があるときは無理をしすぎずに、少額でもいいのでできるだけ長くお金を貯めていくことを考えましょう。
大塚 ちえ