4. 【65歳以上の貯蓄額】の平均と中央値はいくら?

年金で生活できなければ、仕事による収入をあてたり、貯蓄を切り崩したりすることになります。

では、65歳以上の方は平均でどれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」(2024年5月17日公表)を参考に、世帯主が65歳以上の平均貯蓄額を見ていきましょう。

【写真1枚目/全5枚】65歳以上の貯蓄分布。2枚目~シニアの生活費をまとめてみる!

65歳以上の貯蓄分布

出所:総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」

 

4.1 65歳以上・二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値)

  • 平均:2462万円
  • 貯蓄保有世帯の中央値:1604万円

65歳以上・二人以上世帯の平均貯蓄額は2462万円、貯蓄保有世帯の中央値は1604万円です。

分布をみると貯蓄100万円未満という世帯も7.9%います。

一方で、4000万円以上は8.8%でした。

世帯差が大きくなっており、早くから老後に向けてコツコツ貯蓄していくことが大切でしょう。

65歳以上・二人以上世帯のうち、無職世帯の平均貯蓄額も確認しましょう。

65歳以上で無職夫婦世帯の平均貯蓄額は2504万円。

内訳をみると有価証券が480万円、生命保険が413万円など、預貯金以外の金融商品も保有しています。

資産運用にはリスクがありますが、効率的に貯蓄できる場合もあるので、貯蓄を増やす選択肢の一つとして検討するのもいいでしょう。

5. 年金額は毎年度変わる。家計の見直しも検討を

今回ご紹介したように、年金額は毎年度変わります。

物価高でも実質的には目減りなので、改めて家計の見直しなどを考えるとよいでしょう。

特に固定費では不要な保険やサブスクといった契約がないか確認したり、光熱費やスマホのプランの見直しをしたりなども支出を抑えるには効果的です。

支出を見直すことができれば、収入を増やすことを考えるのも一つです。

今はさまざまな働き方がありますし、お金に働いてもらう資産運用を検討するのも一つです。

これを機にご家庭でできる範囲の家計の見直しについて、まずは情報収集されてはいかがでしょうか。

6. 参考資

宮野 茉莉子