2024年4月12日、国立社会保障・人口問題研究所が発表した日本の世帯数の将来推計に関する調査結果によると、おひとりさま世帯の割合は2020年の38.0%から2050年には44.3%へと6.3ポイント上昇すると推計されることが分かりました。

また、2020~50年の間に、高齢単身世帯に占める未婚者の割合は、男性が33.7%から59.7%へ、女性11.9%から30.2%へとそれぞれ増加し、身寄りのない高齢おひとりさま世帯が急増すると予想されています。

そこで本記事では、65歳以上おひとりさま世帯にフォーカスし、老後生活の実態について詳しく解説していきます。

平均的な「年金収入・支出」を参考に、早めに老後対策をおこなっていきましょう。

1. 65歳以上おひとりさま世帯の家計収支は「毎月3万円の赤字」に

まずは、総務省の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」より、65歳以上おひとりさま無職世帯の家計収支を見ていきましょう。

【写真3枚】1枚目/65歳以上のおひとりさま無職世帯の家計収支、2・3枚目「国民年金・厚生年金」平均月額

65歳以上のおひとりさま無職世帯の家計収支

出所:総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」

  • 実収入:12万6905円
  • 可処分所得(手取り収入):11万4663円
  • 消費支出:14万5430円
  • 不足分:3万768円

65歳以上おひとりさま世帯の平均的な家計収支は、上記のとおり可処分所得11万4663円に対して、消費支出は14万5430円で3万768円の赤字です。

老後生活が65歳から90歳までの25年間と仮定すると、約923万円の取り崩し可能な資産が必要です。

あくまでも平均的な数字となるため、ご自身の年金見込額と現在の生活費を照らし合わせて想定してみると良いでしょう。

さて、老後の主な収入源は公的年金となるのが一般的ですが、ひと月あたりいくら位受け取ることができるのでしょうか。

次章にて、国民年金・厚生年金それぞれの平均月額について紹介していきます。