「貯蓄3000万円以上」の60歳代・70歳代は何パーセントいる？バブル世代でも「貯蓄3000万円以上」はおよそ20％で少数派の結果に 2024年3月の最新データから確認

2. 【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセント？

続いて同じ金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します。

70歳代には団塊の世代が含まれており、バブル期を40歳代で迎えた世代です。

そんな70歳代の貯蓄について、同様に金融資産を保有していない世帯を含んだ数字から見ていきます。

70歳代の二人以上世帯の貯蓄額

貯蓄3000万円以上の世帯は19.7%となりました。貯蓄を保有していない「貯蓄ゼロ」の世帯は、やはりほぼ同数の19.2%となりました。

60歳代に比べ、貯蓄額の平均値が下がっているのも分かります。これは年金生活に入り、貯蓄を取り崩している世帯が一定数いることが考えられます。

これまで60歳代・70歳代二人以上世帯の「貯蓄3000万円以上の割合」を確認してきました。

70歳代では、平均値から「貯蓄の取り崩し」をしている世帯がいることがうかがえました。

確実に貯蓄を増やしていくためには、毎月の収入から一定額を先に貯蓄し、残りの金額で生活する「先取り貯金」が有効です。

先取り貯金には、定期預金などの積立預金だけではなく積立投資という方法もあります。

2024年からスタートした新NISA制度では「つみたて投資枠」という積立投資に特化した非課税枠もあるので、この機会に利用を検討してみてください。

預貯金や資産運用だけでなく、ご自身の年収アップでも貯蓄を増やすことは可能です。

自分のライフスタイルや価値観に合わせて、セカンドライフに向けた貯蓄を考えてみましょう。

中本智恵

経歴と保有資格

1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士（FP2級）、一種外務員資格（証券外務員一種）保有。