歪みのある焼き物は、質が悪いと思われがちです。確かに、そういった製品の中には粗悪品もあるでしょう。
しかし、そうとは限りません。時代背景などによりゆがみが生じている可能性があります。大掃除などでお皿の整理を頼まれた際などは、意識してみるとよいかもしれません。
今回は、古伊万里と伊万里の話を中心に、壺やお皿に均一性がない理由を紹介します。
1. 歪んでいるのは製造技術の問題!?
骨董品としての価値が高い品の中には、その時代の製造技術的な問題から歪みが発生している物もあります。例えば、江戸時代以前に造られた作品は、今とは製作現場の環境が大きく異なります。
昔は温度管理が難しく、温度にムラがあるため歪みのある作品が出来上がっていたというわけです。
また、本物職人が手作業で作り上げた作品は、その歪みが逆に唯一無二の芸術として評価されることさえあります。
均一に仕上げられた焼き物より、歪みのある作品のほうが価値のあるケースもあるのです。こうした理由から歪みがある作品でも高く売れる可能性が十分に考えられます。
ただし、前述した通り粗悪品であるがゆえに歪みのある作品もあります。見極めが非常に大切です。
執筆者
1996年生まれ。昭和女子大学卒業。検索技術者検定3級、栄養士、中学校教諭一種免許状(国語)、高等学校教諭一種免許状(国語)、高等学校教諭一種免許状(書道)、司書、司書教諭、NEALリーダー、SNSマーケティング検定、古物査定士資格を所有。昭和女子大学在学中は、株式会社早川書房のプロジェクトに参加。株式会社フジテレビジョンのホウドウキョク、株式会社虎の穴でインターンを経験。また、公益財団法人私立大学情報教育協会が実施する産学連携事業「社会スタディ」で優秀賞を受賞、公益財団法人昭和池田記念財団が実施・文部科学省が後援する「学生論文昭和池田賞」で優秀賞を受賞。古物査定士、検索技術者検定3級、司書、司書教諭、SNSマーケティング検定資格所有。大学卒業後はフリーランスとして、株式会社マーケットエンタープライズ「高く売れるドットコム」、「おいくら」においてポケモンカードや遊戯王カードなどのトレーディングカード記事や時計、トヨタ車・日産車・スバル車などの車記事を執筆やディレクションするほか、着物や骨董品の専門買取店等で買取記事を執筆など。株式会社鈴甲子においては、HPや商品紹介文作成、五月人形分野で内閣総理大臣特別賞を受賞・経済産業大臣指定伝統工芸士として認定されている「鈴甲子雄山」のブログや一次産業・二次産業(BtoB)に従事する職人など、職人の知識を言語化・記事。コラムは、株式会社小学館「Suit-woman」や株式会社アシロ「MISYU」など。昭和女子大学在学中は、株式会社早川書房のプロジェクトに参加。株式会社フジテレビジョンのホウドウキョク、株式会社虎の穴でインターンを経験。また、公益財団法人私立大学情報教育協会が実施する産学連携事業「社会スタディ」で優秀賞を受賞、公益財団法人昭和池田記念財団が実施・文部科学省が後援する「学生論文昭和池田賞」で優秀賞を受賞。