2024年1月からスタートする新しいNISAを前に、現行つみたてNISAの利用を検討している人も多いかもしれません。

しかし、つみたてNISAでは「〇年後に資産がいくらになる」という保証がないため、「実際にどれくらいの資産を形成できるのかピンとこない」と感じる人もいるでしょう。

そこで本記事では、「月3万円・年率3%」で運用した場合のシミュレーションや毎月の平均積立額について紹介します。

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「月3万円・年率3%」の運用シミュレーション

現行のつみたてNISAは年間非課税枠が40万円ですので、月々約3万3000円まで積み立てられます。

ここでは、「月3万円・年率3%」で運用した場合の資産の推移をシミュレーションしてみましょう。

【表1】「月3万円・年率3%」で運用した場合の資産の推移

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」

シミュレーション結果を見ると、運用期間が長くなるほど利益の幅が大きくなっていることが分かります。

30年後には積み立てた元本1080万円に対し約668万円の利益が出ており、合計で約1748万円を得られる結果となりました。

仮に、30年間預金だけで1748万円を準備するとなると、毎月4万8556円を積み立てる必要があります。

もちろんつみたてNISAは運用リスクを考慮する必要があるものの、運用利回りを得ながら積み立てることで、より効率的に資産形成に取り組むことが可能です。

●そもそも年率3%は実現可能?

先ほど年率3%を前提に運用シミュレーションを行いましたが、そもそも年率3%は現実的に達成できる水準なのでしょうか。

私たちの公的年金を運用しているGPIFは、国内外の債券や株式を取り入れながらポートフォリオを組んでいます。

GPIFは運用成果を定期的に公表しており、直近21年間の平均利回りは3.71%です。

当然GPIFと同じように運用を再現できる保証はありませんが、決して実現が難しい水準とはいえないでしょう。