老後資金について、不安に思う単身世帯の方は多いでしょう。

特にリタイアして年金生活となった後や、病気や介護など万が一のときに頼りになるのは「貯蓄」ですよね。

現状、一般的な年金受給開始年齢は65歳からとなっており、また今の60歳代の方は約半数が仕事を続けています。

本格的な年金生活になるのは70歳代からという方もいますが、70歳代ではどれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。70歳代・単身世帯の貯蓄と年金事情を見ていきます。

増える「高齢者単身世帯」その推移とは

まずは厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上の者のいる世帯の世帯構造の年次推移について、1986~2021年まで見ていきましょう。

出所:厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」

1986年には「三世代世帯」が44.8%と半数を占めており、次に「夫婦のみ世帯」18.2%、「単独世帯」13.1%でした。

しかし2021年には「夫婦のみ世帯」(32.0%)と「単独世帯」(28.1%)が多くなっていることが分かります。

単独世帯も15ポイント増え、おひとりさまが増えているという昨今では、さらに増えることが考えられるでしょう。