日経平均は横ばいで方向感が出しづらい動き

2021年6月11日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より9円83銭安の28,948円73銭。前日10日の米株式相場が上昇したことから朝方は買いが優勢でしたが、29,000円に近づくと利益確定の売りが出やすい状況でした。

先週の日経平均は方向感が出しづらい展開が続き、値動きも小幅でした。前週末と比較すると終値ベースで7円あまりの値動きしかありませんでした。

今週の動きはどうなるでしょうか。相変わらず米国株は強い動きになっています。11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比13ドル36セント高の34,479ドル60セントで終えるなど、過去最高値(5月7日の34,777ドル)に迫る勢いです。

ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数も続伸、S&P500種株価指数は過去最高値を更新しています。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。

ただ気になるのは、米連邦準備理事会(FRB)がそろそろテーパリング(量的緩和の縮小)に動くのではないかということです。

15、16日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されており、テーパリングに向けた議論が始まることも考えられます。また、それまでにFRB高官などからコメントなどが出ると、相場が振られる可能性があるので注意が必要です。

一方で、今回のFOMCでは量的緩和は据え置きになるという見方もあります。そうしたこともあって、投資家の間では週初は様子見傾向になることも考えられます。