様々な報道によると、近年、回転寿司チェーン店との顧客の獲得競争が激化したのが経営不振の最大の要因と言われています。しかし、札幌に頻繁に行く人なら、札幌に回転寿司店がそんなに多くないことはご存知でしょう。また、回転寿司との競争も今に始まったわけではありません。
確かに、回転寿司との競争も一因でしょうし、東寿司の経営自体にも何らかの問題があったのかもしれません。ただ、それを考慮しても、他にも大きな理由がありそうです。
スープカレー等との競合も激化している可能性
残念ながら、その確かな理由はわかりません。ただ、2000年代に入って以降は、寿司とラーメンだけが象徴的だった札幌で急速に存在感を高めてきた食べ物が数多くあります。具体的には、スープカレーがその代表例です。
現在、札幌市内には250店舗以上のスープカレー店(専門店)があると言われています。実際、最近の観光ガイド、とりわけ、外国人観光客向けのパンフレットには、スープカレー店が大きく紹介されています。東寿司も、スープカレーを始めとした寿司以外の飲食店との競合が、年々激しくなっていた可能性は高いと言えましょう。
同業他社との競争と同じように、異業種との競争にも目を向けるべき
筆者が言いたいのは、全ての業界において、同業他社との競争ばかりに目を向けるのではなく、異業種との競争にも注意しなければならないということです。実際、ふと気が付いたら、その異業種に完膚なきまでに叩きのめされた例は数多くあります。事業を展開する、商売をやっていくというのは、本当に大変なことですね。
LIMO編集部