年収の地域間格差

年収は、都道府県や地域によっても異なります。「ユースフル労働統計2019 ―労働統計加工指標集―」をもとに地域ごとの生涯年収をみていきます。

年収の全国平均を100とした場合、各地域の指数は以下のグラフのようになります。

地域間賃金格差指数(労働政策研究・研修機構の資料をもとに編集部作成)

年収が高い地域は南関東と近畿、東海で、北海道・東北がもっとも低くなっています。都道府県別にみると、男性でもっとも高いのは東京の124.5、もっとも低いのは青森の77.5です。一方、女性でもっとも高いのは東京の121.5、もっとも低いのは宮崎の80.1です。

生涯年収が多いのは「大企業のフルタイム正社員」

単純な比較はできないものの、生涯年収がもっとも高いのは大学・大学院卒で大都市の大企業に勤める男性のフルタイム正社員となりました。民間企業では学歴差や男女差が大きく、企業規模による違いも目立ちます。一方、公務員は大学・大学院卒以外の人や女性にとって生涯年収が高くなりやすい職業だといえそうです。

今回は転職の影響がほぼありません。失業期間や退職金が考慮されていない点に注意する必要があります。

参考

「平成31年国家公務員給与等実態調査の結果」人事院
「平成30年地方公務員給与の実態」総務省
「ユースフル労働統計2019 ―労働統計加工指標集―」独立行政法人 労働政策研究・研修機構

LIMO編集部