フランスと聞いて、香水を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。そんな香りの国から来た人が、日本でリピ買いし続けているのは、意外にも香りを「消す」日用品でした。

日本で暮らすフランス出身の男性たちの本音が聞ける、@bebechan_franceさんのInstagram動画を紹介します。

1. 【香水大国も敵わない】日本は「匂いを消す」、フランスは「匂いを付加する」

「フランス:「匂いを付加する」」と違いを説明する男性1/2

「フランス:「匂いを付加する」」と違いを説明する男性

出所:@bebechan_france

フランス出身の男性が紹介したのは、衣類などに吹きかける消臭スプレー。「フランスとちょっと違って」消臭スプレーは「匂いを消す」とのこと。

一方のフランスは「匂いを付加する」と、香りへの考え方の違いを説明します。

また、洗わなくてもいいくらい着用時間が短い衣服を翌日もまた着たいときにスプレーすると、「めっちゃいい匂いになって洗い立てみたいになる」。「すごい僕は大好き!」と話すと、隣の女性も「日本らしいね」とうなずいていました。

香水のプレゼントについて「告白に近い…」と話すもう一人の男性2/2

香水のプレゼントについて「告白に近い…」と話すもう一人の男性

出所:@bebechan_france

すると、もう一人のフランス出身の男性は「なんか付けてみたい」と、はいていた靴下で試すことに。まだ朝だから全然臭くないという靴下に笑いながらスプレーし、周りに嗅いでもらうと「そよ風のような」「最高」という感想が返ってきました。

話題は香りのプレゼントにも。「香り系のプレゼントってリスキー?」という質問に、付き合ってない女性に香水をあげたら告白に近い…といいます。「男性として香水をもらったら、自分のこと好きなのかもしれないと感じる」ようで、フランスならではの感覚を明かしていました。

コメント欄には「配慮の文化っていい言葉だなぁ…。靴下がフレッシュになったのは良かった!笑」という声も寄せられていました。

@bebechan_franceさん、ご協力ありがとうございました!

2. 香水の「オードトワレ」ってどういう意味?

香水は、香りの成分の濃さによって呼び方が変わります。

濃いものから順に「パルファン」「オードパルファン」「オードトワレ」「オーデコロン」と呼ばれます。

いずれもフランス語がもとになった呼び名です。

香りを「付ける」フランスと、香りを「消す」日本。暮らしに身近な日本の日用品は、旅で訪れる人の買い物かごにも入っています。

3. 日本の日用品もおみやげに、「健康グッズ・トイレタリー」を買う人は13.2%

観光庁の2025年の年次報告書でおみやげの中身を費目別に見ると、石けんや合成洗剤、爪切りなどを含む「健康グッズ・トイレタリー」を購入した旅行者は13.2%でした。

買った人1人当たりの金額は1万6223円。国籍・地域別では台湾の購入率が28.2%と高くなっています。

香りや肌に関わる日本の品物は、旅のおみやげとしても選ばれています。

旅行で手に取るだけでなく、日本で暮らしながら日本の日用品を使い続けている外国の人もいます。

4. 技術・人文知識・国際業務の資格で暮らすフランス国籍の人は3419人

出入国在留管理庁の在留外国人統計を2025年12月末時点で確認すると、会社などで専門的な仕事に就く「技術・人文知識・国際業務」の資格で日本に住むフランス国籍の人は3419人。日本人と結婚した人などが持つ「日本人の配偶者等」は2678人を数えます。

仕事や家族とのつながりなど、日本で暮らす理由はさまざまですが、毎日の生活の中で日本の日用品に触れる機会は自然と増えていきます。

動画の男性が、匂いを消す日本の消臭スプレーを「すごい僕は大好き!」と話していたように、暮らしの中で出会う小さな発見が、日本の生活をより楽しいものにしているのかもしれません。

5. 著者からの一言コメント

小野 温子
香水の国フランスから来た人が、香りを「付ける」のではなく「消す」日本の日用品を気に入っているというのが、とても新鮮に感じられました。日本では周りへの気配りとして匂いを抑える場面が多いのに対し、フランスでは自分らしさを香りで表現するという違いがあるのかもしれません。靴下を使った実験には、周りのみなさんの反応も含めて笑ってしまいました。付き合っていない相手に香水を贈ると「告白に近い」というお話も興味深く、香りひとつにもお国柄が表れるのだと気づかされます。身近な日用品から文化の違いが見えてくる、楽しい動画でした。日本の暮らしに根づいた「配慮」の文化を、外から来た人の言葉で改めて見つめ直すことができました。

参考資料

小野 温子