毎日のように手に取る日用品や飲み物も、海外から来た人にとっては「自分の国にはないもの」かもしれません。

日本歴の長いフランスの人たちが、本気でリピ買いしているモノを語り合う@bebechan_franceさんのInstagram動画を紹介します。

1. 【フランスにはない日本のモノ】カビ対策の除湿剤と、毎日のように飲む缶コーヒー

「アパートカビだらけになっちゃった…」1/2

「アパートカビだらけになっちゃった…」

出所:@bebechan_france

最初に紹介されたのは除湿剤。動画に登場する男性は「フランスにはなかった悩みなんですけど」と切り出し、「人生で初めて日本で過ごした夏の時」「窓を開けっ放しにして」「アパートカビだらけになっちゃった…」と振り返ります。

「それすごく嫌で」「それ以降は」「もうずっと」カビ対策を続けているそうです。もう一人のフランス出身の男性も、除湿剤を手に「今年の夏、2個目」と話していました。

缶コーヒーを試飲して「美味しい、これ」2/2

缶コーヒーを試飲して「美味しい、これ」

出所:@bebechan_france

さらに登場したのが缶コーヒー。最初の男性は人生で初めて缶コーヒーを飲んだ時はまずいと感じたそう。

しかし、普通のコーヒーとは別のジャンルだと考えるようにすると「めちゃくちゃクセになって」「ザ・日本の味」と思えるようになったといいます。

今では「もうどのブランドでもいい」「もう毎日のように飲んでる」と笑います。

みんなで試飲すると「思ったより…おいしい」という声が。「コーヒーの強さが苦手で」「あんまり飲まないんだけど」という女性も「美味しい、これ」「私なんで今まで買わなかったんだろう」と気に入った様子でした。

コメント欄には「ラーメンとカップラーメンは別物と同じ理論ですね」という声も寄せられていました。

@bebechan_franceさん、ご協力ありがとうございました!

2. 缶コーヒーはどこで生まれた?

缶入りのコーヒーは、日本で生まれたといわれる飲み物です。

駅の売店で瓶入りのコーヒー牛乳を飲みきれなかった経験から、持ち歩ける缶入りを思いついたのが始まりといわれています。

缶コーヒーそのものが日本で生まれたと聞くと、動画の男性が普通のコーヒーとは別のジャンルとして楽しむようになったのも、うなずける気がします。

除湿剤に缶コーヒーと、暮らしの中で見つけた日本のモノを楽しそうに語るフランスの人たち。旅行者として日本を訪れるフランスの人も、滞在中にさまざまな体験にお金を使っています。

3. 夏の3カ月で12万7000人が来日、フランスの旅行者が落としたお金は536億円

2026年7月から9月にかけて、クルーズ客を除く一般客としてフランスから日本にやってきたのは12万7000人。観光庁の「インバウンド消費動向調査」1次速報によると、その旅行消費額は536億円にのぼりました。

移動や遊びにかけるお金が多いのも、フランスの旅行者の特徴です。1人当たりの交通費は6万1885円、娯楽等サービス費は3万1523円で、どちらも国籍・地域別で最も高い金額となっています。

電車やバスで各地をめぐり、体験も楽しむフランスの旅行者は、日本の街のあちこちで見かける存在になっています。

旅で日本に触れたあと、日本を暮らしの場に選ぶ人もいます。

4. 学ぶために日本にいるフランス国籍の人は2349人

出入国在留管理庁の在留外国人統計(2025年12月末)で、フランス国籍の人の在留資格をのぞくと、学ぶために滞在する「留学」は2349人。家族と一緒に暮らす「家族滞在」が1116人、高度な専門性を持つ人が対象の「高度専門職」が400人でした。

学生として、家族として、専門職として。日本で暮らすきっかけはさまざまですが、湿気の多い夏や身近なコンビニ・自販機など、日本ならではの毎日に向き合うのは同じです。

動画の男性が、初めての夏にアパートがカビだらけになった経験から除湿剤を手放せなくなったと話していたように、暮らしの中の小さな困りごとや発見が、日本の生活になじんでいくきっかけになっているようです。

5. 著者からの一言コメント

小野 温子
「フランスにはなかった悩み」として除湿剤が真っ先に挙がったのが、とても印象に残りました。日本の夏の湿気は、暮らしてみて初めて実感するものなのかもしれません。初めての夏にアパートがカビだらけになったという話は少し気の毒でしたが、それ以来しっかり対策を続けている姿に、日本の生活にすっかりなじんでいる様子が伝わってきます。缶コーヒーを「コーヒー」とは別のジャンルとして楽しんでいるという考え方もおもしろく、コメント欄のラーメンとカップラーメンのたとえにもなるほどとうなずいてしまいました。毎日の暮らしの中にある、身近すぎて普段は気づかない日本のモノの魅力を、フランスの人たちの目線から改めて教えてもらえた動画でした。

参考資料

小野 温子