頭の黒と白の模様に、オレンジ色の体が目を引く小さな鳥「ヤマガラ」。山歩きの途中や公園などで見かけたことがあるという人もいるのではないでしょうか。

現在SNS上では、そんなヤマガラが羽を広げて、指先に止まる瞬間をとらえた動画に注目が集まっています。

@papan_kmさんが投稿した当ポストは、執筆時点で5568件のいいねを獲得しています。

そこで、LIMO編集部は話題の@papan_kmさんに取材。ヤマガラとの出会いや、庭で手乗りをするようになるまでの経緯について、インタビューしました。

※今回ご紹介する投稿は、投稿者様の掲載許可を頂いております。

1. 「綺麗な羽だね」 指先に止まるヤマガラの話題の投稿とは

指先に向かって飛んでくるヤマガラ1/2

指先に向かって飛んでくるヤマガラ

出所:@papan_km

「綺麗な羽だね」というコメントとともに投稿されたのは、ヤマガラの動画。青空の下、軒先から差し出された手の向こうには、黄色い外壁の住宅や緑の山が見えます。画面の左下には、指先に向かって飛んでくる小さな鳥の姿がとらえられています。

2. 庭の巣箱から巣立った子が「手乗りもあっさり」 スロー撮影で見えた姿

羽を広げて指先に止まるヤマガラ2/2

羽を広げて指先に止まるヤマガラ

出所:@papan_km

次の場面では、ヤマガラが両方の羽を大きく広げ、差し出された指先に止まろうとしています。黒い頭に、額から頬にかけての明るいオレンジ色、胸元の黒い帯、茶色い体がはっきりと見え、広げた灰色の羽の1枚1枚まで透けるように写っています。

ヤマガラとの初めての出会いは、3年前に登山で行った山だったそうです。「その時の手に乗って来てくれた可愛いヤマガラさんに胸を鷲掴みにされ、自宅の庭にも来てもらいたくてひまわりの種を置く事にしました」と投稿主さん。

「そんな事もすっかり忘れてた翌年の夏、種を入れていたお皿が空っぽになっている事に気づきました」とのこと。その後、庭で用事をしていると近くまでヤマガラが飛んできたため、「ダメ元で手のひらに種を乗せて差し出してみたら数分で初乗り成功」したといいます。

庭に設置した巣箱では、昨年と今年の2年続けて営巣してくれたそうです。「現在来ている子達は主にこの春にうちの巣箱から巣立った子達です」と投稿主さん。「親鳥に連れられて警戒心の少ない幼鳥の頃から来始めていて手乗りもあっさりしてくれるようになりました」と話します。

動画は、iPhoneのカメラのスロー機能を使って撮影したそうです。「ヤマガラさんの動きはとても素早いので普通に撮影するとあっという間の出来事です」「スローで撮影した映像だと、どんな動きをしているのかがよくわかります」と教えてくれました。

リプライ欄には、「美しい羽根ですね」「これはかわいい 信頼されてるんですね」といった声が寄せられました。投稿主さんは返信で「みんなのアイドルヤマガラさん」とつづっています。

投稿の反響については、「見てくださる方達のほとんどが鳥好きさんなので、ヤマガラさんってこんなに可愛いんだ、こんなにフレンドリーな鳥さんなんだって感じに知ってもらえる事が嬉しいです」と話してくれました。

3. 「ヤマガラ」とはどんな鳥? 秋に木の実を蓄える「貯食」の習性も

ヤマガラは、スズメ目シジュウカラ科の鳥で、スズメと同じくらいの大きさです。国土交通省九州地方整備局山国川河川事務所の資料によると、体長は14cmほど。雌雄は同じ色で、頭は黒と白の模様、背中とおなかは茶褐色、翼は青灰色をしています。

同資料によると、ヤマガラは一年中同じ地域で見られる「留鳥」で、主に山地の林で暮らしています。食べ物は、木の種子やどんぐり、昆虫などです。鳴き声には、繁殖の時期などに聞かれる「さえずり」と、ふだん仲間と連絡を取り合うときなどの「地鳴き」があります。

また、ヤマガラは木の幹にできた穴などに巣を作る鳥で、人が設置した巣箱を利用して子育てをすることもあるといわれています。春に巣立った幼鳥は、しばらくの間、親鳥と一緒に行動しながら、餌の取り方などを覚えていくそうです。

ヤマガラの特徴的な習性の一つが「貯食」です。秋になると、どんぐりや木の種子を、木の幹や樹皮の割れ目、倒木の朽ちた部分などに埋めて蓄えます。蓄えた食べ物は、食べ物が少なくなる冬の時期や、翌年に生まれるひなの餌として利用されるといいます。蓄えた場所をすべて覚えているわけではなく、食べ残された種がそのまま芽を出すこともあるといわれ、ヤマガラは森の植物が広がる手助けもしているのかもしれません。

なお、野鳥は野生の生き物です。自然の中での暮らしを妨げないよう、適度な距離を保って見守ることが大切だといわれています。

厳しい自然の中で生き抜くために、季節に合わせた知恵を持つヤマガラ。投稿主さんが「子孫を残す為の知恵や一連の無駄の無い行動なども興味深く魅力的です」と話すように、その愛らしい姿の裏には、たくましい暮らしぶりが隠れているといえそうです。

4. 著者からの一言コメント

LIMOSNS部
羽を大きく広げたヤマガラが、指先に降り立とうとする瞬間の写真に、思わず見入ってしまいました。広げた羽の1枚1枚まで透けて見えるのは、スロー機能で撮影したからこそだと思います。普通に撮影すると一瞬で終わってしまう動きを、こうして見せてもらえるのはうれしいことです。投稿主さんとヤマガラのお付き合いは、3年前の登山で手に乗ってきてくれた1羽との出会いから始まったそうです。庭に置いたひまわりの種が、翌年の夏に空っぽになっていたことで再会に気づいたというお話は、まるで物語のようでした。今では庭の巣箱で2年続けて子育てをしてくれていて、巣立った幼鳥たちが手乗りをしてくれるようになったといいます。人間の近くで子育てをするのも、生き抜くための知恵の一つだと考える投稿主さんの観察眼からは、ヤマガラへの深い愛情が伝わってきました。冬に向けて貯食に励むヤマガラたちを、これからも温かく見守っていきたいと感じました。

ヤマガラのように、身近で出会える小さな鳥は、見ているだけで心を和ませてくれます。自宅で小鳥を家族として迎え、毎日の世話を楽しんでいる人もいます。小鳥のためのフードや鳥かごなどの用品には、どれくらいのお金が動いているのでしょうか。

5. 小鳥用品の出荷金額 1位はフード全般、2位は鳥かご

ここからは記事の話題にちなんで小鳥用品の出荷額に関する統計についてご紹介します。

日本ペット用品工業会の「ペット用品産業実態調査」によると、2023年度における小鳥用品の出荷金額合計は29億9900万円でした。カテゴリー別ではフード全般が21億4800万円で最も多く、次いで鳥かごや関連製品が8億4300万円、その他用品や用具が800万円と続きます。

飼育に欠かせない主食関係が過半数を占め、生活環境を整える用具がそれに次ぐ市場規模となっています。

今回はThreadsで話題になっている「指先に止まるヤマガラ」をご紹介しました。

参考資料

LIMOSNS部