席に着くと最初に出てくる、あの白いおしぼり。手を拭くか、それとも顔まで拭くか――使い方には、意外と“日本歴”が表れるのかもしれません。

@lancul_jpさんがInstagramに投稿したのは、日本で暮らす外国人男性が1年目、2年目、3年目とおしぼりの使い方を変えていく様子を演じた動画です。

1. 【日本に染まった外国人・おしぼり編】ナプキン代わりから、顔をぬぐって「あ"ぁ〜」まで

日本1年目は、おしぼりを首元に挟んで1/2

日本1年目は、おしぼりを首元に挟んで

出所:@lancul_jp

まずは日本1年目。受け取ったおしぼりを広げると、ナプキンのようにシャツの首元に挟み込みます。

日本2年目になると、両手の甲まで念入りに拭き、使い終わったおしぼりを丁寧にたたんでテーブルに置くようになりました。

日本3年目は、顔をぬぐって「あ"ぁ〜」2/2

日本3年目は、顔をぬぐって「あ"ぁ〜」

出所:@lancul_jp

そして日本3年目。「はぁい」とおしぼりを受け取ると、広げて顔にあて、「あ"ぁ〜」と声をもらしながら首元までぬぐいます。

最後は「とりあえず生で!」。すっかり日本の飲み屋になじんだ常連のようなふるまいです。

コメント欄には「『とりあえず生で』完璧」という声も寄せられていました。

@lancul_jpさん、ご協力ありがとうございました!

2. おしぼりは季節で変わる?

飲食店で出てくるおしぼりは、季節によって温度が変わることがあります。

寒い時期には温かいおしぼり、暑い時期には冷たいおしぼりを出す店も多くあります。

季節に合わせた、ちょっとしたおもてなしになっています。

3年目には「とりあえず生で!」まで口にするほど、日本の飲食店になじんだ男性。日本で暮らす外国人がどんな立場で在留しているのか、在留資格の内訳から見ていきます。

3. 428万1026人の在留外国人、資格別のトップは「永住者」の96万1342人

日本に住む外国人の数は、2026年6月末で428万1026人。過去最高を塗り替えた、出入国在留管理庁の速報値(2026年10月公表)です。

多い順に資格を並べると、「永住者」96万1342人、「技術・人文知識・国際業務」51万6184人、「留学」47万9626人、「技能実習」45万7509人、「特定技能」44万4256人。仕事や学び、長く腰を据えた暮らしなど、日本にいる理由はさまざまです。

飲食店で過ごす時間は、旅行で日本を訪れる人にとっても大切な楽しみです。観光庁が10月に発表した2026年7-9月期の1次速報を見ると、夏から秋にかけての3カ月で訪日客が食事や飲み物に払ったお金は5058億円。旅行消費額全体の22.9%にあたります。

外国の人が日本の飲食店に通う機会は、暮らしでも旅でも身近なものになっています。

4. 「日本の酒を飲むこと」を楽しんだ訪日客は48.6%

「とりあえず生で!」の一杯に象徴されるように、日本の酒を味わう時間も旅の楽しみの一つです。2025年に日本を訪れた人のうち、滞在中に「日本の酒を飲むこと」を楽しんだのは48.6%。それを体験した人の92.5%が「満足した」と答えています(観光庁、2025年年次報告書)。

次に来日したときにしたいこととして「日本の酒を飲むこと」を挙げた人も31.8%いました。

仕事帰りに立ち寄る居酒屋や、近所の飲食店でのおなじみのやりとりも、海外から来た人には日本らしさを感じる場面になっているのかもしれません。

動画の男性が3年目に、おしぼりで顔をぬぐってから「とりあえず生で!」と注文していたように、飲食店での何気ないふるまいの一つひとつが、日本の暮らしになじんでいく過程を映し出しています。

5. 著者からの一言コメント

小野 温子
1年目のナプキン使いから、3年目の「あ"ぁ〜」まで、思わず笑ってしまう変化でした。おしぼりで顔を拭くのは日本人の間でも好みが分かれるところですが、外国の人がそこまで“染まる”ほど、日本の飲食店が身近になっているのだと感じます。

参考資料

小野 温子