3. 新幹線のグリーン車の払い戻しは?発車後に普通車へ移ってもグリーン料金5400円は戻らない

新幹線のグリーン車の払い戻しは、発車の前か後かで扱いが分かれます。グリーン料金は乗る区間の営業キロで決まり、JR東海・JR西日本やJR会社間をまたぐ場合は次のとおりです。

  • 【100kmまで】1300円
  • 【200kmまで】2800円
  • 【400kmまで】4190円
  • 【600kmまで】5400円
  • 【800kmまで】6600円
  • 【801km以上】7790円

東京〜新大阪のように営業キロが401〜600kmの区間では、グリーン料金は5400円です。この区間で、払い戻しで戻る額を試算しました。

  • 【出発日の2日前までに払い戻した】手数料340円を差し引いて約5060円
  • 【出発日の前日から発車時刻までに払い戻した】手数料(3割)1620円を差し引いて約3780円
  • 【発車後に自分の判断で普通車へ移った】0円

※試算の前提:新幹線のグリーン車(JR東海・JR西日本内とJR会社間のグリーン料金)、営業キロ401〜600km、グリーン料金5400円。手数料はJR東海「きっぷのルール」(払いもどし・使用開始前)による。

JR東海「きっぷのルール」によると、特急券とグリーン券を1枚で発行した指定券の払い戻し手数料は、グリーン券の分だけかかります。特急料金の分に手数料はかかりません。

4. 新幹線のグリーン車で払い戻しが全額になるのは?車両の故障などで使えなかったとき

新幹線のグリーン車でも、払い戻しが全額になる場合があります。JR東日本「旅客営業規則」第282条の2によると、指定されたグリーン車の全部、または乗車後にその一部を使えなくなった場合は、グリーン料金の全額が払い戻しの対象です。

先ほどの東京〜新大阪の例なら、車両の故障などでグリーン車に乗れなかったときに戻る額は約5400円です。座れなかった理由が自分の都合か、鉄道会社側の事情かで、戻る額が0円か全額かに分かれます。

5. グリーン車の払い戻し手数料は前日と2日前で1280円の差

新幹線のグリーン車の払い戻しは、いつ手続きするかで手数料が変わります。出発日の2日前までなら340円ですが、前日から発車時刻までは払い戻す料金の3割(最低340円)です。

グリーン料金5400円の区間では、前日の手数料は1620円で、2日前までの340円より1280円多くかかります。営業キロ別に見ると、前日から発車時刻までの手数料は次のとおりです。

  • 【グリーン料金2800円(200kmまで)】約840円
  • 【グリーン料金4190円(400kmまで)】約1250円
  • 【グリーン料金6600円(800kmまで)】約1980円
  • 【グリーン料金7790円(801km以上)】約2330円

※試算の前提:手数料はグリーン料金の3割で、10円未満は切り捨て(JR東日本「旅客営業規則」第273条)。

また、出発日の前日または当日に一度変更した指定券を払い戻すときは、手数料が3割になります。予定が決まらないうちは、変更よりも早めの払い戻しを考えたほうが手数料を抑えられます。

6. 【暮らしのお金の視点】検証

普通列車のグリーン車で戻るのは最大1810円、新幹線のグリーン車で失うのは最大でグリーン料金の全額です。金額の大きさだけを見ると、新幹線のほうに気を配りたくなります。

ただ、実際に「座れなかった」が起きやすいのは、座席の指定がない普通列車のグリーン車です。こちらは申し出の順番が大切で、立ったまま乗り続けてから払い戻しを頼んでも、グリーン車を利用したことになってしまいます。

満席に気づいたら、まずグリーンアテンダントに申し出て不使用証明書を受け取り、それから普通車に移るという順番を覚えておきたいところです。払い戻しは車内ではなく、駅の窓口で受けることになります。

新幹線のグリーン車は、座席が確保されている代わりに、発車後に自分の判断で移っても料金は戻りません。予定が変わりそうなときは、出発日の2日前までに払い戻しや変更を済ませておくと、手数料を340円にとどめられます。

同じ「グリーン料金」でも、普通列車は座れるかどうか、新幹線はいつ取りやめるかで戻る額が変わります。乗る列車がどちらなのかを先に確かめておくと、慌てずにすむのではないでしょうか。

7. まとめ

普通列車のグリーン車は全車自由席のため、満員で座れないときは係員に申し出て不使用証明書を受け取れば、その区間のグリーン料金の払い戻しを請求できます。申し出ずに立ったまま乗ると、払い戻しは受けられません。

新幹線のグリーン車は座席指定のため、払い戻しは発車前の取りやめか、車両の故障などでグリーン車を使えなかった場合に限られます。手続きの細かな条件は、利用するJR各社の案内で確かめておくと安心です。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。グリーン料金・払い戻しの取り扱い・手続きの方法は、きっぷの種類や購入方法、利用するJR各社によって異なる場合があります。実際の取り扱いは各社の公式サイトや駅の窓口でご確認ください。

参考資料

下村 美乃莉