食費は2人・3人・4人家族でいくらかかるのか、ご自身の家計と比べて気になる方は多いのではないでしょうか。食品の価格が上がるなか、毎月の食費の目安を知っておきたいところです。

家計のセミナー運営に関わってきた経験からお伝えすると、食費は金額そのものより「人数に合った水準か」で見ると整理しやすい項目です。ここでは、総務省「家計調査」の2025年の平均から、世帯人数別の食費と1人あたりの食費を試算します。

あわせて、家計に占める食費の割合(エンゲル係数)と、5年前からの増え方も確かめます。

※食費は、総務省「家計調査 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果」の二人以上の世帯の「食料」(贈答用食料を除く)の1世帯あたり1か月の金額です。

1. 食費は2人・3人・4人家族でいくら?月約7万9000円・約9万2000円・約10万3000円

総務省「家計調査」によると、2025年の二人以上の世帯の食費は、全体の平均で月約8万9800円です。世帯人数別にみると、人数が増えるほど食費も増えています。

  • 【2人世帯】月約7万9000円(年約95万円)。消費支出は月約28万1000円
  • 【3人世帯】月約9万2000円(年約111万円)。消費支出は月約32万4000円
  • 【4人世帯】月約10万3000円(年約124万円)。消費支出は月約36万3000円

2人世帯から3人世帯では月約1万3000円、3人世帯から4人世帯では月約1万1000円の増加です。

※年の金額は、月の金額を12倍した試算です。

2. 食費を1人あたりでみると?4人家族は月約2万6000円で、2人家族の約65%

食費を世帯人数で割ると、1人あたりの金額は人数が多い世帯ほど低くなります。

  • 【2人世帯】1人あたり月約4万円
  • 【3人世帯】1人あたり月約3万1000円
  • 【4人世帯】1人あたり月約2万6000円

4人世帯の1人あたりの食費は、2人世帯より月約1万4000円低く、約65%の水準です。食費は人数に比例して増えるわけではないことが分かります。

※試算の前提:世帯人数別の食費(月平均)を世帯人数で割った金額です。

世帯人数別の食費(二人以上の世帯・2025年平均) 人数が増えても1人あたりの食費は下がる1/1

世帯人数別の食費。2人世帯は月7万9340円で1人あたり約3万9700円、3人世帯は月9万2240円で約3万700円、4人世帯は月10万3384円で約2万5800円。4人世帯の1人あたりは2人世帯の約65%

出所:総務省「家計調査」をもとにLIMO編集部作成

3. 食費のエンゲル係数は?2人〜4人世帯は約28%でほぼ同じ、5人以上から上がる

エンゲル係数は、消費支出に占める食費の割合です。世帯人数別にみると、2人から4人の世帯では約28%とほぼ変わりません。

  • 【2人世帯】約28.2%
  • 【3人世帯】約28.5%
  • 【4人世帯】約28.5%
  • 【5人世帯】約30.8%
  • 【6人以上の世帯】約31.8%

食費の金額が人数で違っても、家計に占める割合は2人から4人でほぼ同じです。5人以上になると、割合が高くなります。

4. 食費の割合は収入で変わる?収入が最も低い層は約33.1%、最も高い層は約25.0%

年間収入を5つに分けた「五分位階級」でみると、収入が低い層ほどエンゲル係数は高くなっています。

  • 【収入が最も低い層(第I五分位・年間収入平均267万円)】食費は月約7万1000円、エンゲル係数は約33.1%
  • 【収入が最も高い層(第V五分位・年間収入平均1289万円)】食費は月約11万4000円、エンゲル係数は約25.0%

食費の金額は、収入が最も高い層が最も低い層の約1.6倍です。一方、消費支出は約2.1倍あるため、食費の割合は低くなっています。

5. 食費は5年前より増えた?2020年と比べて月約1万3300円、約17%の増加

二人以上の世帯全体の食費は、2020年の月約7万6400円から、2025年は月約8万9800円に増えました。

  • 【月額の増加】約1万3300円(約17%)
  • 【年に直した増加】約16万円
  • 【エンゲル係数】2020年は約27.5%、2025年は約28.6%

※2018年1月に家計簿の様式が改正されたため、2018年をまたぐ比較には注意が必要です。2020年と2025年はどちらも改正後の数字です。

6. 【元FP会社職員の視点】検証:食費は「平均との差」より、ご自身の家計の実額で見る

ここまでの数字は、あくまで全国の二人以上の世帯の平均です。子どもの年齢や外食の頻度、住んでいる地域までは反映されていません。

家計の相談や見直しに関わってきた経験からお伝えすると、平均より高いかどうかを気にするより、まずはご自身の食費の実額を1か月分つけてみることが出発点になります。

その実額を、世帯人数別の月額や1人あたりの金額と並べると、人数に対して多いのか少ないのか、目安がつかめます。1人あたりの食費は人数が増えるほど低くなるため、家族の人数が変わったときは、前の金額をそのまま基準にしないことが大切です。

私自身も、家計の見直しは月2万円といった少額の積立から始めました。食費も、いきなり大きく変えようとせず、無理のない範囲で少しずつ整えていくほうが続けやすいと感じています。

食費の水準に正解は一つではありません。数字はご自身の家計を見直す入口として、使ってみてください。

7. まとめ

2025年の食費は、2人世帯が月約7万9000円、3人世帯が月約9万2000円、4人世帯が月約10万3000円でした。1人あたりにすると、4人世帯は2人世帯の約65%です。

エンゲル係数は2人から4人の世帯で約28%、収入が低い層ほど高くなっています。食費は5年前より月約1万3300円増えており、ご自身の家計の実額と並べて確かめてみてください。

※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。最新の統計は総務省統計局のウェブサイトでご確認ください。

参考資料

下村 美乃莉