中学受験で志望校を選ぶときは、学校の雰囲気や進学実績に加えて、入学後にかかる学費も気になるところです。
私立中学校の学費は、入学金や授業料だけでなく、施設関係の費用や預り金など、学校によって費目も金額もさまざまです。
本記事では、自身も埼玉県で小学生の息子を育てる筆者が、首都圏で人気の私立中学校の学費について調べました。
今回は、2026年度入試で出願者数が大きく増えた男子校として、東京都世田谷区の東京都市大学付属中学校と、品川区の攻玉社中学校の2校を取り上げます。
四谷大塚の集計(2026年2月12日時点)によると、2026年度入試で前年より出願者数が増えた首都圏の男子校のランキングで、東京都市大学付属中学校は1位(3532人、前年比677人増)、攻玉社中学校は2位(1641人、同395人増)でした。
両校が公式サイトで公表している2027年度入学者向けの金額をもとに、初年度の費用と3年間の総額を比べます。
1. 【私立中学校の学費】東京都市大学付属中学校の学費
東京都市大学付属中学校(東京都世田谷区)は、男子の中高一貫校です。
2027年度入試では、帰国生入試を含めて男子約240名を募集します。
2027年度入学者の学費は、公式サイトで公開されている「2027年度生徒募集要項【正式版】」に記載があります。
1.1 東京都市大学付属中学校 中学1年次に支払う費用(予定)
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出所:東京都市大学付属中学校 公式サイト「2027年度生徒募集要項【正式版】」を基にLIMO編集部作成
入学手続時に納めるのは入学金25万円です。
授業料は年4回(4月・7月・10月・12月)に分けて、1回13万8000円ずつ納めます。
このほか、学年費や中1林間学校費、中2体験旅行積立金などを「預り金」として納めます。
ICT教育費(デバイス購入費など)や校納金システム関係費も別にかかります。
なお、授業料などは経済情勢などを踏まえ、在学中に見直し、改定を行うことがあるとされています。
付属高校に進学する際は、あらためて入学金が必要です。
1.2 東京都市大学付属中学校 3年間の学費合計(試算)
募集要項に示されているのは1年次の費用です。
ここでは、2・3年次も授業料・施設設備料・維持料の合計82万2000円がかかり、金額も3年間変わらないと仮定して試算します。
- 1年次:107万2000円
- 2〜3年次:82万2000円×2年=164万4000円
- 3年間の合計:271万6000円
なお、東京都市大学付属中学校には特別奨学金制度があり、入試の成績が各回の合格者の上位7%以内程度の受験生から特別奨学生が選ばれます。
A特別奨学生は入学金・施設設備料・維持料・授業料の全額、B特別奨学生は半額が給付されます(同募集要項より)。
成績次第で学費の負担が大きく軽くなる制度があるのは、非常にありがたいですね。
2. 【私立中学校の学費】攻玉社中学校の学費
攻玉社中学校(東京都品川区)は、男子の中高一貫校です。
2027年度入試の一般学級では、第1回で男子90名、第2回で男子70名を募集します。
2027年度入学者の学費は、公式サイトの「中学入試要項」に、2027年度適用予定の金額として記載があります。
2.1 攻玉社中学校 入学金と入学後の学納金(2027年度適用予定)
入学手続時には、入学金30万円を納めます。
授業料(月額4万2000円)と維持費(月額1万円)は月額で、施設・設備費や教育充実費、学級費は年1回の一括で納めます。
このほか、校外授業費やICT機器購入費が別にかかります。
また、寄付金(1口10万円、2口以上)のお願いがありますが、入学の条件にはしないと明記されています。
なお、学費等学納金は今後の諸物価の変動により変更することもあるとされています。
2.2 攻玉社中学校 3年間の学費合計(試算)
東京都市大学付属中学校とそろえるため、入学金・授業料・施設関係の費用(維持費・施設設備費・教育充実費)で計算します。
2027年度の金額が3年間変わらないと仮定すると、次のとおりです。
- 1年次:115万4000円
- 2〜3年次:85万4000円×2年=170万8000円
- 3年間の合計:286万2000円
3. 東京都市大学付属中学校と攻玉社中学校の費用比較
入学金・授業料と、施設関係の費用(東京都市大学付属は施設設備料と維持料、攻玉社は維持費・施設設備費・教育充実費)を比べると、次のとおりです。
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出所:本記事に記載の内容を基にLIMO編集部作成
初年度にかかる費用は両校で8万2000円の差、そして授業料は東京都市大学付属中学校のほうが年4万8000円高い一方、攻玉社中学校は入学金が5万円高く、施設関係の費用も年8万円上回ります。
その結果、3年間の合計は攻玉社中学校のほうが14万6000円高くなりました。
ただし、預り金や会費などを含めた1年次の合計で見ると、林間学校費や体験旅行積立金がかかる東京都市大学付属中学校のほうが6万1020円高くなります。
どこまでを学費に含めるかで、結果が変わる点は注意が必要ですね。
4. 【東京都市大学付属中学校・攻玉社中学校学費】まとめ
公式に公表されている2027年度の金額で比べると、入学金・授業料・施設関係の費用の3年間の合計(試算)は、東京都市大学付属中学校が271万6000円、攻玉社中学校が286万2000円でした。
授業料は東京都市大学付属中学校、入学金と施設関係の費用は攻玉社中学校のほうが高く、合計の差は約15万円です。
学費を比べるときは、授業料だけでなく、施設関係の費用や預り金、ICT機器の費用など別途かかる費用まで含めて確認することが大切です。
また、両校とも中高一貫校なので、高校3年間を含めた6年間の教育費として見通しておくと安心です。
本記事が、受験を検討されている方の一助になれば幸いです。
5. 著者のコメント
授業料は東京都市大学付属中学校のほうが高いものの、入学金と施設関係の費用を含めると、3年間の合計は攻玉社中学校が上回りました。
本記事は両校の公式サイトに掲載された最新の募集要項だけを使っているので、志望校選びの参考にしてください。
参考資料
- 東京都市大学付属中学校 公式サイト「入試概要(生徒募集要項)」(2027年度生徒募集要項【正式版】)
- 攻玉社中学校 公式サイト「中学入試要項」
- リセマム「【中学受験2026】出願者数が増えた首都圏私立中ランキング共学1位は埼玉栄、男子校と女子校は?…四谷大塚」
長島 迪子
