中学受験では、志望校の偏差値や入試日程に目が向きがちですが、入学後にかかる学費も気になるところです。

私立中学校の学費は、入学金や授業料だけでなく、施設関係の費用や諸会費など、学校によって費目も金額もさまざまです。

本記事では、自身も埼玉県で小学生の息子を育てる筆者が、首都圏で人気の私立中学校の学費について調べました。

今回は、埼玉県さいたま市にある開智中学校と浦和明の星女子中学校の2校を取り上げます。

両校が公式サイトで公表している2027年度入学者向けの金額をもとに、初年度の費用と3年間の総額を比べます。

これから、息子が受験する可能性もゼロではないと思うと、調べながら多くの学びがありました。

1. 【私立中学校の学費】開智中学校の学費

開智中学校(さいたま市岩槻区)は、共学の中高一貫校です。

2027年度入学者の学費は、公式サイトで公開されている「2027年度 募集要項」に記載があります。

1.1 開智中学校 2027年度入学者の生徒納入金

入学金は入学手続時だけかかります。2年次以降は、授業料・教育充実費と諸会費の合計59万2000円が毎年必要です。

このほか、1年次にはタブレットの購入代金とランニングコストとして10万円程度がかかります。フィールドワークや副教材に充てる積立金も別に預ける仕組みですが、金額は募集要項に書かれていません。

また、入学後に任意の寄付(1口5万円、4口以上)をお願いする予定とされています。なお、生徒納入金は在学中に変更になる場合があると明記されています。

1.2 開智中学校 3年間の学費合計(試算)

2027年度の金額が3年間変わらないと仮定すると、次のとおりです。

  • 1年次:69万2000円
  • 2〜3年次:59万2000円×2年=118万4000円
  • 3年間の合計:187万6000円

タブレット代(10万円程度)を加えると、約197万6000円です。

なお、開智中学校には入試の成績にもとづく特待生制度があり、S特待なら初年度に63万8000円、2年次以降も審査を経て53万8000円が給付されます(同募集要項より)。

特待制度があることで、恩恵を受けられるのは非常にありがたいですね。

2. 【私立中学校の学費】浦和明の星女子中学校の学費

浦和明の星女子中学校(さいたま市緑区)は、カトリック系の女子校です。

2027年度入学者の学費は、公式サイトで公開されている「2027年度 入学試験要項」に次のように記載されています。

2.1 浦和明の星女子中学校 2027年度入学者の諸費用

入学手続時に、入学金と施設設備費をあわせて50万円を納めます。

このほか、学年によって金額は異なりますが、教材費、オリエンテーション合宿費、修学旅行費などがかかります。寄付金は任意で、1口5万円、2口以上のお願いとされています。

なお、同校は「変更される場合もあります」としています。

2.2 浦和明の星女子中学校 3年間の学費合計(試算)

2027年度の金額が3年間変わらないと仮定すると、次のとおりです。

  • 1年次:111万3200円
  • 2〜3年次:60万9400円×2年=121万8800円
  • 3年間の合計:233万2000円

3. 開智中学校と浦和明の星女子中学校の費用比較

入学金・授業料と、施設・教育環境のための費用(開智は教育充実費、浦和明の星は施設設備費と維持費)、諸会費を比べると、次のとおりです。

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出所:本記事に記載の内容を基にLIMO編集部作成

出所:本記事に記載の内容を基にLIMO編集部作成

初年度にかかる費用は両校で約42万円の差、そして授業料は開智中学校のほうが年10万8000円高い一方、浦和明の星女子中学校は入学金と入学時の施設設備費、毎年の維持費が高くなっています。

その結果、3年間の合計は浦和明の星女子中学校のほうが45万6000円高くなりました。

ただし、開智中学校のタブレット代や積立金、浦和明の星女子中学校の教材費や合宿費・修学旅行費などは、この比較に含めていません。

この点は注意が必要ですね。

4. 【開智中学校・浦和明の星女子中学校学費】まとめ

公式に公表されている2027年度の金額で比べると、3年間の学費(試算)は開智中学校が187万6000円、浦和明の星女子中学校が233万2000円でした。

授業料だけを見ると開智中学校のほうが高いものの、浦和明の星女子中学校は入学時の施設設備費や毎年の維持費がかかるため、合計では逆転します。

学費を比べるときは、授業料だけでなく、入学時の費用や施設関係の費用、別途かかる費用まで含めて確認することが大切です。

また、両校とも中高一貫校なので、高校3年間を含めた6年間の教育費として見通しておくと安心です。

本記事が、受験を検討されている方の一助になれば幸いです。

5. 著者のコメント

長島 迪子
埼玉県在住の筆者にとっては非常に興味深い内容でした。

私立中学校の学費は、授業料だけで比べると実際の負担を見誤ることがあります。

今回の2校も、授業料は開智のほうが高い一方で、入学時の施設設備費や毎年の維持費を含めると、3年間の合計は浦和明の星のほうが高くなりました。

本記事は両校の公式サイトに掲載された最新の募集要項だけを使っているので、志望校選びの参考にしてください。

参考資料

長島 迪子