株式市場の振り返り-日経平均株価は6日続伸で年初来高値更新、TOPIXはわずかに下落

2019年10月28日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,867円(+67円、+0.3%) 6日続伸
  • TOPIX 1,648.4(▲0.01、▲0.00%) わずかに5日ぶり反落
  • 東証マザーズ株価指数 867.4(+1.8、+0.2%) 7日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,096、値下がり銘柄数:958、変わらず:101
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
  • 年初来高値更新銘柄数:116、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は10億1,465万株、売買代金は1兆8,180億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。目立ったニュースがない中で、FOMCや日銀金融政策決定会合など月末のイベントなどを控え、様子見スタンスが強まりました。また、週初ということもあり、売買代金は再び2兆円を割り込んでいます。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移したものの、膠着感の強い展開となりました。前場の半ばに一時+31円高と伸び悩みましたが、後場の序盤に一時+97円高(22,896円)まで上昇して年初来高値を更新しました。

ただ、22,900円を超えることはなく、最後はやや伸び悩んで引けましたが、6日続伸となっています。また、日中の値幅(高値と安値の差)は約66円という狭いレンジとなり、膠着感の強さが目立ちました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はほんのわずかマイナス圏に沈み、5日ぶりの反落となりました。ただ、実際にはほとんど横ばいだったと言えましょう。

東証マザーズ株価指数は7日続伸、売買代金は55日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は3,614万株、売買代金489億円となり、いずれも先週末より減少しました。依然として個人投資家の物色意欲が停滞しており、売買代金は500億円にも満たず、これで55日連続の1,000億円割れとなりました。

ただ、一部主力銘柄が買われた結果、株価指数は久しぶりの7日続伸となりました。ここから再び900ポイント回復を目指していくのか注目です。

トヨタ自動車が再び年初来高値を更新、ソフトバンクGは下げ止まらず5日続落

個別銘柄では、半導体関連を中心にハイテク株が買われるトレンドが継続し、オムロン(6645)、TDK(6762)、アドバンテスト(6857)、SUMCO(3436)が3日連続で年初来高値を更新し、東京エレクトロン(8035)や太陽誘電(6976)も再び年初来高値更新となりました。

また、自動車株も総じて堅調に推移し、トヨタ自動車(7203)が年初来高値を付けています。さらに、金融株に対する物色も続き、とりわけ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は6連騰となりました。

その他では、先週末に創業者の株式売却によりノジマ(7419)が筆頭株主となったスルガ銀行(8358)が、企業体質改善への期待感から一時+11%超高へ爆騰したのが目を引きました。なお、そのノジマも一時+4%高に迫る大幅高となっています。

一方、ソフトバンクグループ(9984)がなかなか下げ止まらず、この日も5日続落で安値引けとなりました。また、終値は9カ月ぶりに4,000円を割り込んでいます(株式分割調整後)。また、NTTドコモ(9437)やKDDI(9433)など他の通信株も冴えない動きとなっています。

その他では、先週末に決算発表を行った信越化学工業(4063)は、寄り付き直後に年初来高値を更新しましたが、直後から売りに押されて一時▲3%超安の大幅下落となっています。

新興市場(東証マザーズ)では、中村超硬(6166)が再びストップ高まで買われ、ブシロード(7803)も年初来高値更新となりました。また、メルカリ(4385)も続伸となっています。一方、シルバーライフ(9262)は大きく値を下げました。

葛西 裕一