9月30日を権利確定日とする配当・株主優待銘柄に、個人投資家の関心が集まる時期です。
実際に株を購入しておくべき期限にあたる「権利付き最終日」も9月28日に迫っており、対象銘柄を物色する動きが目立ちます。
3月決算の企業にとってはちょうど中間期にあたるため、配当や株主優待がもらえる銘柄が多いのもこの時期ならではの特徴です。
スポーツクラブ「スポーツクラブルネサンス」やフィットネスマシンの通販事業などを手がけるルネサンス<2378>も、9月30日を基準日とする株主優待を実施している銘柄のひとつです。
同社が8月7日に発表していた2027年3月期第1四半期決算では、営業利益・経常利益がともに黒字転換していました。
今回は、この最新決算から同社の稼ぎ頭となっている事業をひも解きつつ、株主優待の内容もあわせて確認していきましょう。
1. 最新決算からひも解く企業の強み
2027年3月期第1四半期の連結決算は、売上高164億500万円(前年同期比+5.4%)、営業利益3億6,100万円、経常利益1億6,200万円(いずれも前年同期は赤字)、純利益7,400万円(前年同期比+47.4%)と、営業損益・経常損益がともに黒字に転換しました。
前期(2026年3月期)は、不採算7店舗の退店に伴う減損損失30億5,600万円を計上し、純損益は21億600万円の赤字(前期は7億6,600万円の黒字)に転落していました。同社は2026年5月策定の「2026-2030中期経営計画」で収支構造改革を掲げており、今回の黒字転換はその効果が表れ始めた段階といえそうです。
1.1 稼ぎ頭は「スポーツクラブ及びその周辺事業」、価格改定やPPP事業拡大などが業績を下支え
同社は8月7日発表の決算から、従来「スポーツクラブ運営事業」の単一区分だった報告セグメントを「スポーツクラブ及びその周辺事業」「ホームフィットネス事業」「介護リハビリ事業」の3区分に変更しました。前年同期の比較数値も新区分に組み替えて開示されているため、以下の増減率は同じ基準での比較です。
売上高の9割近くを占める「スポーツクラブ及びその周辺事業」(スポーツクラブ運営に加え、公共施設の運営受託や自治体・企業向け健康づくり支援なども含む区分)は、2027年3月期第1四半期の売上高が146億6,462万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は12億2,013万円(同159.3%増)となりました。
価格改定による会費単価の上昇や新規入会の回復、公共施設運営受託(PPP事業)の新規獲得などが寄与し、セグメント利益率は前年同期の3.4%から8.3%に上昇しています。会費の値上げは既存会員の負担増にもなるため、定着率の維持も今後の焦点です。
なお、連結全体で前年同期に計上した営業損失・経常損失は、本部コストなどの調整額によるもので、この主力セグメント自体は前年同期から黒字を確保しています。
他の2セグメントについても簡単に触れておきます。ホームフィットネス事業の売上高は8億3,777万円(前年同期比▲17.1%)、営業利益は1億5,588万円(同▲40.2%)と、単体では減収減益でした。
一方、介護リハビリ事業は売上高9億318万円(前年同期比+64%)と大きく伸び、営業損益も前年同期の3,033万円の赤字から3,737万円の黒字に転換しています。これは2025年12月に完全子会社化した株式会社楓の風と、2026年4月に事業譲受した通所介護施設「マイリハ」5施設が新たに加わったことによるもので、既存事業の伸びというよりM&Aの効果が大きい点には留意が必要です。
配当については、前期(2026年3月期)に1株12円から13円に増配しました。2027年3月期の配当予想は中間4円・期末9円の合計13円で、前期から据え置く計画です。