4. はがきが届いた場合と、届かない場合の対応

年金生活者支援給付金のハガキが届いた場合は、記入して返送すれば手続きは完了します。返送が遅れると翌月以降の給付が後ろにずれ込む場合があるため、届いたらできるだけ早く動くのが安心です。

一方で、「対象のはずなのに届かない」というケースも珍しくありません。所得情報の反映タイミングや世帯の課税状況によっては、機械的な抽出から漏れてしまう場合があるためです。

不安を感じたら、最寄りの年金事務所等で自分の記録を確認してみてください。

老齢年金生活者支援給付金は、名前は「給付金」でも中身は意外と細かい制度です。自治体で長年、公的な保険・年金の相談を受けてきた立場から見て、押さえておきたい視点を3つに整理しました。

4.1 免除期間は「損」と決めつけない

保険料の全額免除等を受けた期間は、老齢基礎年金では2分の1相当の給付にとどまります。ただし今回の給付金では、免除期間の月額単価が納付済期間の約2倍で計算されるため、押し上げ要因として働く一面もあるのです。

4.2 「未納」と「免除」はまったく違う

同じ「保険料を払っていない期間」でも、正式な免除申請をしなければ未納の扱いになり、給付金の計算対象になりません。生活が苦しいときこそ、市区町村や年金事務所に免除の相談をしておくことが将来の給付につながります。

4.3 迷ったら、窓口で自分の記録を確認する

給付金は請求しないと1円も支払われません。「対象かどうか分からない」段階でも、市区町村の年金担当窓口や年金事務所に相談すれば、加入記録から目安を教えてもらえます。

5. まとめにかえて

今回は、老齢年金生活者支援給付金の給付額がどう決まるのかを確認してきました。

給付額は「保険料納付済期間分」と「保険料免除期間分」の合計です。納付済期間分は月額基準5620円を480で割って納付月数を掛けた金額、免除期間分は1万1768円を480で割って免除月数を掛けた金額となります。免除期間の単価は納付済期間の約2倍です。

この構造があるため、40年間すべて納付した方は月5620円である一方、納付10年・全額免除30年の方は月1万231円と、基準額を上回る結果になります。平均に近い納付25年・全額免除2年のケースでは月4101円でした。

免除は損だというイメージを持たれがちですが、この給付金だけを切り出して見ると、押し上げ要因として働いています。

菅原 美優
ご自身の給付額を知りたい方は、「ねんきんネット」で納付済月数と免除月数を確認してください。この2つが分かれば、記事の計算式に当てはめるだけで金額が出せます。なお、老齢基礎年金そのものは納付済期間が長いほど多くなりますので、給付金だけを見て免除が有利という話ではありません。年金と給付金を合わせた金額で判断してください。はがきが届いたら、できるだけ早く返送することも忘れずにしましょう。わからないことがあれば、市区町村の年金担当窓口や年金事務所に相談してみるのも良いでしょう。

対象のはずなのにはがきが届かないというケースもあります。所得情報の反映時期や世帯の課税状況によって、抽出から漏れることがあるためです。心当たりがあれば、最寄りの年金事務所で記録を確認してみてください。

まずはご自身の納付記録を確かめるところから始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

菅原 美優